2020.12.01
周産期のテストステロンが成長後のオスマウスの超音波音声の発声を制御する
麻布大学獣医学部の茂木一孝、菊水健史、川崎医科大学の嶋らの研究グループは、周産期のテストステロンが成長後のオスマウスの超音波音声の発声を制御することを明らかにしました。オスマウスはメスマウスに出会うと、超音波領域の音声を発し、その音声はオスらしさをメスに伝える、性シグナルとして機能することが知られています。この音声の発生には明瞭な性差があり、オスのほうが多く観察されますが、オスでもその発声頻度はスペクトラムとなり、頻度の高いオスから鳴かないオスも観察されていました。今回、周産期のテストステロンを操作すると、その発声頻度が、テストステロン依存的に変化することが示されました。周産期のテストステロンがオスの性行動のスペクトラムを既定することが示唆されました。
発表論文情報(Developmental Psychobiology)