研究成果

計画研究

公募研究

プレスリリース

2018.11.08

RNAが操るミジンコの性決定ー性決定遺伝子のスイッチをオンにする長鎖ノンコーディングRNAの発見

加藤 泰彦(A03公募研究代表者)

大阪大学大学院工学研究科の渡邉肇教授、加藤泰彦助教らの研究グループは、ミジンコのオスの性決定に必要なDsx1遺伝子のスイッチをオンにする長鎖ノンコーディングRNAを発見しました。

詳細は大阪大学のプレスリリースをご覧ください。

発表論文情報

2018.09.29

X染色体の不活性化を個体レベルでライブイメージングする方法を開発

小林 慎(A01公募研究代表者)

産業技術総合研究所・創薬分子プロファイリングセンターの小林慎主任研究員は、エピジェネティクな現象である「X染色体の不活性化」を個体レベルで、ライブイメージングする方法(mojimiマウスシステムと命名)を開発しました。本研究成果は、エピジェネティクスの変化を可視化できる技術で、個体発生研究のみならず、多能性幹細胞の未分化状態の判別などに役立つことが期待されます。

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2018.09.20

Ftx lncRNAを欠いた雌マウスはX染色体不活性化異常を示し、ヒト小眼球症様の症状を示す

小林 慎(A01公募研究代表者)

産業技術総合研究所・創薬分子プロファイリングセンターの小林慎主任研究員、東京医科歯科大学の石野史敏教授らのグループはエピジェネティクな現象である「X染色体の不活性化」機構にFtx long non-coding RNAが働くことを明らかにしました。本研究成果は、従来の遺伝学では説明が難しかった性差を示すヒト疾患の病因解明につながると期待できます。

詳細は産総研のプレスリリースをご覧ください。

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2018.09.05

体細胞遺伝子の抑制による生殖細胞形成の分子機構

林 陽平(A01 公募研究代表者)

東北大学加齢医学研究所医用細胞資源センターの松居靖久教授、望月研太郎助教(現・ブリティッシュコロンビア大学・研究員)、林陽平助教、関中保特別研究員らのチームは、マウス生殖細胞が胚発生の初期に形成される際に必要なタンパク質としてHDAC3を同定しました。さらにHDAC3は、生殖細胞形成に働くタンパク質BLIMP1と協調し、形成期の生殖細胞において体細胞遺伝子群の発現を抑制し、その制御下にある生殖細胞形成に必要とされる遺伝子の発現を保障していることを明らかにしました。本研究成果は、世代継承を担う生殖細胞の形成を制御する根本原理の一端の解明につながる可能性があります。

詳細は東北大学のプレスリリースをご覧ください。

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2018.07.20

クローン胚の新たなエピゲノム異常を発見:ヒストン修飾によるゲノムインプリンティングが破綻

的場 章悟(A01 公募研究代表者)

理化学研究所バイオリソース研究センター遺伝工学基盤技術室の的場章悟専任研究員、井上貴美子専任研究員、小倉淳郎室長らの国際共同研究チームは、マウスクローン胚の包括的な解析を行い、新たなエピゲノム異常を発見しました。

詳細は理化学研究所のプレスリリースをご覧ください。

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2018.04.04

どんなときでも身体をメスにしたがる細胞:生殖細胞

田中 実(A03 計画研究代表者)

名古屋大学大学院理学研究科の田中実教授、西村俊哉助教の研究グループは、国立遺伝学研究所の酒井則良准教授のグループ及び University of Massachusetts Boston の Kellee Siegfried 博士との共同研究により、身体をメスにしたがる特質の細胞がいることを、メダカを利用した実験において見出しました。

哺乳類もメダカもY染色体を持っていると身体はオスになります。ところが、「生殖細胞」は身体がY染色体を持っていようがいまいが、もともと、身体をメスにしたがる働きを持っているだけでなく、この特質がないとメダカはメスにはなれないこともわかりました。「生殖細胞」は精子と卵(配偶子)の元となる細胞、すなわち、子孫を作り出すのに必須の細胞なのです。生殖細胞は、精子と卵のどちらにもなれる能力を持っています。興味深いことに、このメスにさせる特質は、生殖細胞が精子もしくは卵のどちらになるのかが決まる前の状態から発揮され、また「精子になる」と決まった生殖細胞にもこの特質があることがわかりました。身体をメスにしたがる細胞の特質がわかったことにより、今後、身体の性が決まる仕組みの理解が一層深まると期待されます。

この研究成果は、中日新聞をはじめ、多くのメディアで取り上げられました。

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2018.04.02

無精子症の原因となる新たなる遺伝子異常を発見

深見 真紀(A02 計画研究代表者)

国立成育医療研究センター分子内分泌研究部の中村共同研究員、宮戸上級研究員、深見部長らのグループは、多施設共同研究を行い、ヒトの無精子症の原因となる新たなる遺伝子異常を発見しました。

Stx2 遺伝子ノックアウトマウスは精子形成不全を呈することが知られていましたが、ヒトSTX2 遺伝子の機能は不明でした。われわれは、国内の医療機関を受診された日本人非閉塞性無精子症患者さん131例を対象としてSTX2 遺伝子シークエンス解析を行いました。

その結果、1例の患者さんにホモ接合性フレームシフト変異 [c.8_12delACCGG, p.(Asp3Alafs*8)] を同定しました(図A)。その患者さんの精巣では、STX2 遺伝子ノックアウトマウスの精巣組織像の特徴的所見とされる「多核化精母細胞を伴う減数分裂停止像」が見いだされました(図B)。

以上の結果から、STX2 がヒト無精子症の原因遺伝子の一つであること、さらにSTX2変異は特徴的な精巣内の細胞の変化を招くことが明らかとなりました。原因不明の男性不妊症患者さんの一部には、この遺伝子の変異を持っている方がいると推測されます。

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