領域代表から
領域代表
立花 誠
TACHIBANA, MAKOTO
大阪大学大学院生命機能研究科/教授
私は2001年にG9aと呼ばれるほ乳類の新たなヒストンメチル化酵素を同定して以来、ほ乳類の発生・分化におけるエピゲノム制御の研究に携わってきました。そのなかで、ほ乳類の性決定がエピゲノムで制御されていることを発見しました。
ほ乳類の性は遺伝的に決まることが広く一般に受け入れられていますが、実はその過程では、メチル基という極めて小さな置換基を特定のタンパク質から外してあげることが必須であることが分かったのです。この研究をきっかけに日本や海外の多くの性の研究者と知り合うことができました。そして、日本は性決定遺伝子の同定や性分化機構の解明などを通じ、世界的な性の研究の発展に大きく貢献してきたことを痛感しました。
本領域がこの流れのさらなる加速につながるように力を尽くしたいと思います。