若手の海外活動支援(2019年度前期)を受け、宮川班の赤司寛志さんが海外渡航を行いました。以下、赤司さんからの報告です。
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ISARENへの参加とTulane大学の訪問
赤司寛志
2019年5月24日から28日にかけて、フロリダのゲインズビルにて5th Biennial North American Society for Comparative Endocrinology(NASCE)と10th International Symposium on Amphibian and Reptilian Endocrinology and Neurobiology(ISAREN)の合同大会に参加しました。
学会では招待講演とポスター発表をさせていただく機会をいただき、爬虫類の温度感受性TRPチャネル(TRP)に着目した研究成果を報告してきました。私は、温度依存型性決定機構(TSD)を有するカメの研究を進めていますが、TSD種であるワニの研究グループの方々と知り合いになることができたことは非常に良い経験であるとともに、とても良い刺激を受けることができました。
また、学会後の5月29日と30日はニューオリンズへ移動し、Tulane大学にて、爬虫類の温度生物学を研究しているAlex Gunderson博士と、神経科学を研究しているJeffrey Tasker博士の研究室を訪問しました。TRPの解析には高額な実験セットアップが必要になりますが、Tasker博士はセットアップを10台ほど所有しており、電気生理実験を行なうための設備が充実していることに驚きました。
現在着手しているカメの温度依存型性決定機構とTRPの研究を進展させるための人脈や糸口が見つけられたことはとても有意義であり、今後はGunderson博士やTasker博士との共同研究の可能性も視野に入れつつ研究を進めていきたいと思います。