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先輩の声
三島 徹也氏(83年卒) 松井 保幸氏 (87年卒) 岡本 章司氏(89年卒) 土屋 智史氏(96年卒)
  上田 功氏(90年卒) 北河 大次郎氏(92年卒) 廣瀬 利雄氏(55年卒)
綿谷 昭夫氏 (72年卒) 大野 浩氏(83年卒・故人) 田口 治宏氏(84年卒) 瀬古 一郎氏(90年卒)
水谷 誠(85年卒) 盛谷 明弘(86年卒) 滝本 勝(97年卒) ジェ シュ氏(12年卒)
シタラム氏 (90年卒) ハメド ハドホウド氏(10年卒) ペンヌン ワーンニッチャイ氏(85年卒) ヤニさん(10年卒)
ヨランダ アルベルト氏 (14年卒) ラン ビン(89年卒) 森 昌文氏(81年卒) 天野 玲子氏(80年卒)
田代 民治氏 (71年卒)

 

氏 名:ハメド ハドホウド
19989月博士課程卒業、コンクリート研(前川先生)
カイロ大学教授

インタビュアー:山崎 崇央(M2 コンクリ研)、前川会長、赤池

 

1. なぜ、土木を選んだのか
建築か土木かで、学科決定日の前日まで悩みました。当時からエジプトでは建築学は芸術の学問という色彩が強く、実習もドローイングが中心。設計からすべて卓上に向かう作業だったため、多くの学生は腰痛持ちになりました。一方、土木は工学の要素が強く、コンピューターを使った構造計算やCADなども導入されており、どちらか迷いましたが、学ぶ価値があると思い土木工学を選びました。

2. なぜ、日本を選んだ?
カイロ大学の先輩Shawky先生(1994博卒)に日本を勧められたからです。最初カナダの大学とどちらかで悩みましたが、やはりコンクリート研究に関して第一線を行く前川先生にぜひ教えを請いたいと思いましたので。(smile)

3. 日本での学生生活
日本語教室では挫折しました。クラスは韓国や中国からの留学生ばかりでペースが合わず、さらに東大土木の中では学生とも英語でコミュニケーションできたので困らなかったことも大きな理由です。生活面では、ハラールの食品が少なく野菜と魚ばかり食べていました。今、東京に来てハラール料理の出るレストランが多くてびっくりしています。気晴らしには御殿下トレーニングセンターでトレーニング、バスケットボール、水泳などをして過ごしました。週末も実験があったりして、大学外に出かけることは少なかったです。

4. 大学、実業界そして家庭生活
ワークライフバランスは、大学教授40%、実業家20%、家庭30%くらいの割合かな。
メリットは、仕事で使っている最新の技術と操作方法を大学で学ぶ学生に教えることができること。また、大学で生徒を教えることは、企業で従業員を教える際にも役に立ちます。
実際の社会で求められている課題を大学で研究課題として取り組むことができるのも大きな利点です。
もちろん、家庭生活も大切にしています。今回も妻と息子二人を連れて来日し、いろいろな経験をして楽しんでいます。

5. 若い世代、とくに博士号をとる学生へ
修士課程は、担当の先生の指導に素直に従うことが一番重要です。一方、博士号を取ろうとするならば、自主性を何よりも大切にしてほしいです。テーマ決めだけで一年かけてもよい。何度も先生と向き合いながら、自分で試行錯誤を繰り返すことが研究する基礎の力をつけます。大学を出てから研究を続けられるかは、今、学生のうちにいかに自分で考えて課題を見つけ、取り組んでいるのかにかかっています。エジプトではおよそ70%の建物が耐震性の低いレンガで作られていますが、国の耐震化に対する関心はまだ低く、研究補助も少ない。だからこそ自分はこの問題を自分にしかできない課題として取り組んでいるのです。

 


 
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