トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

FrontPage

駒場物性セミナーの案内ページ

駒場の物性グループでは定期的にセミナー開いています.このセミナーは,駒場の物性理論グループのスタッフとその大学院生が主な聴衆です.東大の駒場キャンパスの物性理論グループには固体物性論から統計力学まで幅広い分野のスタッフが在籍しており,研究室の垣根にこだわらず,緩やかに結合したグループ体系でこのセミナーを運営しています.あえて言えば,純粋に学問的な興味だけで集い,そして駒場らしいセミナーを目指しています.このセミナーはオープンですので,どなたでもご自由に参加して,議論に加わってください.

世話人一同

次回の物性セミナー

2025年度夏学期物性セミナーは4月25日から始まります。(リストは こちら)

2025-5-16

2025年 夏学期 第3回 物性セミナー

 講師 國見 昌哉 氏 (東京理科大理)

 題目 漸近的量子多体傷跡状態の系統的な構成法と超対称性量子力学との関係

 日時 2025年 5月 16日(金) 午後4時50分-6時15分程度

 場所 16号館 827 およびオンライン

オンラインで参加される方へ:

物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)

登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform

アブストラクト

アブストラクト:量子多体傷跡状態(quantum many-body scar, QMBS)は、非可積分な量子多体系において固有状態熱化仮説を破る特殊なエネルギー固有状態として注目されている。近年、その関連状態として「漸近的量子多体傷跡状態(asymptotic quantum many-body scar, AQMBS)」が提案された [1]。この状態では、エネルギーの分散の期待値が熱力学極限でゼロに収束することから、非エルゴード的な緩和現象を示すことが報告されている。また、Nambu-Goldstoneモードとの関連も指摘されており [2]、孤立量子系の熱平衡化と自発的対称性の破れの関係に新たな視点をもたらす興味深い結果となっている。しかしながら、AQMBSはこれまで発見法的に構成されており、系統的な構成法は知られていなかった。我々は、こうしたAQMBSを系統的に構成する新たな手法を提案した [3]。本手法は、restricted spectrum generating algebra [4,5] や symmetry based formalism [6] に加え、ハミルトニアンの構造が一定の条件を満たすという仮定のもとで、AQMBSを、QMBSを基底状態に持つparent ハミルトニアンの低エネルギーギャップレス励起状態として得るというものである。また、本手法が適用可能な系では、自然にN=2超対称性量子力学の代数関係が満たされることも示した。本セミナーでは、本手法の詳細と、具体的な模型への適用例を紹介する。

参考文献:

[1]L. Gotta et al, Phys. Rev. Lett. 131, 190401 (2023).

[2]J. Ren et al., Phys. Rev. B 110, 245101 (2024).

[3]MK, Y. Kato, and H. Katsura, in preparation.

[4]D. K. Mark et al, Phys. Rev. B 101, 195131 (2020).

[5]S. Moudgalya et al, Phys. Rev. B 102, 085140 (2020).

[6]N. O'Dea et al, Phys. Rev. Res. 2, 043305 (2020).

宣伝用ビラ

KMB20250516.pdf(10)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

 これまでのセミナー

世話人(あいうえお順)

  • 加藤雄介
  • 神田朋希
  • 塩見雄毅
  • 福島孝治
  • 簔口友紀

[ページのアクセス数: 0284620]

最終更新時間:2025年04月03日 15時14分31秒