駒場物性セミナーの案内ページ
駒場の物性グループでは定期的にセミナー開いています.このセミナーは,駒場の物性理論グループのスタッフとその大学院生が主な聴衆です.東大の駒場キャンパスの物性理論グループには固体物性論から統計力学まで幅広い分野のスタッフが在籍しており,研究室の垣根にこだわらず,緩やかに結合したグループ体系でこのセミナーを運営しています.あえて言えば,純粋に学問的な興味だけで集い,そして駒場らしいセミナーを目指しています.このセミナーはオープンですので,どなたでもご自由に参加して,議論に加わってください.
世話人一同
次回の物性セミナー
2025-11-28
2025年 冬学期 第4回 物性セミナー
講師 神田 朋希 氏 (東大総合文化)
題目 CeCoSiの磁性と隠れた秩序相
日時 2025年 11月 28日(金) 午後4時50分-6時15分程度
場所 16号館 827 およびオンライン
オンラインで参加される方へ:
物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)
登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform
アブストラクト
希土類化合物では、何らかの秩序が生じているにもかかわらず、その秩序変数が明らかではない「隠れた秩序」がしばしば見出される。本研究の対象物質であるCeCoSiにおいては、常磁性相と磁気秩序相の間に隠れた秩序相が発見された[1]。現在、この隠れた秩序の候補として電気四極子秩序が有力視されているが、Ceイオンの結晶場基底状態には電気四極子の自由度が存在せず、本来電気四極子は秩序し得ない。本研究ではCeCoSiの非自明な秩序形成機構を明らかにするために、パルス強磁場を用いた60 Tまでの磁化・磁気トルク測定を行い、結晶場状態の混成が電気四極子自由度の創出に寄与していることを実験的に明らかにした[2]。また核磁気共鳴測定を用いて磁気秩序相における磁気構造を明らかにし、さらに核スピン―格子緩和時間測定からは転移温度近傍における隠れた秩序変数の揺らぎの発散を示唆する結果を得た[3]。本セミナーでは、これまでの研究成果を概観しつつ、磁性の観点からCeCoSiの隠れた秩序について議論する。
参考文献:
[1] H. Tanida et al., J. Phys. Soc. Jpn. 88, 054716 (2019).
[2] T. Kanda et al., Phys. Rev. B 109, 174402 (2024).
[3] T. Kanda et al., in preparation.
宣伝用ビラ
物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar
これまでのセミナー
- 2025年度(夏学期)のリスト
- 2024年度のリスト
- 2023年度のリスト
- 2022年度のリスト
- 2021年度のリスト
- 2020年度のリスト
- 2019年度のリスト
- 2018年度のリスト
- 2017年度のリスト
- 2016年度のリスト
- 2015年度のリスト
- 2014年度のリスト
- 2013年度のリスト
- 2012年度のリスト
- 2011年度のリスト
- 2010年度のリスト
- 2009年度のリスト
- 2008年度のリスト
- 2007年度のリスト
- 2006年度のリスト
- 2005年度のリスト
世話人(あいうえお順)
- 加藤雄介
- 神田朋希
- 塩見雄毅
- 福島孝治
- 簔口友紀
[ページのアクセス数: 0290301]
最終更新時間:2025年10月24日 08時58分23秒