新領域創成学科特集
皆さんは新領域創成科学研究科をご存知でしょうか?
新領域創成科学研究科は"新しい学問分野の創成"を目的として1998年に設立された柏にある研究科です。4つの分野、14の専攻からなり非常に幅広い分野の研究が「学融合」をテーマに行われています。主に工学部在学・出身の教員・学生が約1400名在籍しています。
今回のTtime!はその中の基盤科学、生命科学、環境学のそれぞれの分野から1つずつ研究を紹介します。この他に11月に行われた柏キャンパスのオープンキャンパスの取材、そして柏市で科学の魅力を一般市民に伝える活動を行なっているKSEL(ケーセル)の取材を行いました。
未来型ロケット開発~もう SF の世界ではない!?~
により空気を噴射し浮く電磁ビームロケット
皆さん、未来のロケットと言われてどのようなモノを想像するでしょうか?
今回は、新領域創成科学研究科先端エネルギー工学専攻で将来型宇宙推進システム・宇宙エネルギーシステムを研究なさっている小紫公也先生にお話を伺ってきました。
脳の中をみる ~次世代 MRI を目指して~
歯状回から発せられたシグナルが
海馬の他の部位に伝達され記憶が
生まれる。
近年最も発達し、注目が集まっている学問分野の一つに脳科学があります。
先端生命科学専攻の久恒辰博先生は脳の海馬と呼ばれる場所の研究をされており、人の記憶が発生するメカニズムの研究をしていらっしゃいます。
海底に眠る可能性~海底熱水鉱床~
亜鉛や銅・鉄の濃集体。
チムニーと呼ばれる
「海底熱水鉱床」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?海底熱水鉱床とは、海底で熱水が吹き上げる場所の近くにある潜在的な鉱物資源のことです。
日本には、鉱物資源の埋蔵量が少ないとされていますが、日本付近の海底には海底熱水鉱床として、銅・金・銀・レアメタルなどが存在することがわかってきました。
今回は、海底熱水鉱床について研究なさっている飯笹先生にお話を伺いました。
柏オープンキャンパス特集
3D映像でとてもリアル
10月21、22日に東京大学の柏キャンパスでオープンキャンパスが開催されました。
柏キャンパスは本郷、駒場に続く第 3 のキャンパスで学問の新たな領域を探ることに挑戦しています。そのため、会場には魅力的な展示がたくさんあり、大人から子供まで幅広い年齢の方が興味深そうに説明を聞いていました。
今回は数ある展示の中からいくつかをピックアップして紹介します。
駅前出張サイエンスカフェ at 柏の葉2011
柏の葉サイエンスエデュケーションラボ(以下、KSEL)は、新領域創成科学研究科の大学院生が中心となって活動している団体です。柏の葉地域で、周辺の高校と連携しながら科学の魅力を発信することを通して、地域活性化を目指しています。
その活動の一環として、柏オープンキャンパスと連動したサイエンスカフェが開催されました。
編集後記
新領域創成科学研究科は既存の学問分野を超えた未開拓の領域における課題に取り組むため、1998年に設立されました。2011年現在、研究系としては基盤科学、生命科学、環境学があり、それらとは独立して情報生命科学専攻があります。
ほとんどの研究室が千葉県柏市にある柏キャンパスにあり、広大な敷地に建てられた緑ゆたかなキャンパスで2011年現在1400名の学生が学んでいます。研究や授業はもちろんですが、バーベキュー大会や運動会もあり、学生生活を楽しむことができます。
(企画:大嶽晴佳)