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( Last updated: Sep. 06, 2024 )

当研究室について

橘高研究室は2020年4月に中央大学理工学部物理学科にて発足し、2024年9月に東京大学大学院総合文化研究科に移転しました。当研究室では、極低温・強磁場・高圧など『極限』環境下で多数の電子が織りなす『凝縮系物性』の実験的研究を行っています。

私たちは、スマートフォンやパソコンなど便利なモノに囲まれて生活しています。その中には、液晶パネル、磁気デバイス、半導体素子など、様々な機能性材料が使われています。皆さんはテレビがブラウン管だった時代をご存じでしょうか?すべての人がブラウン管テレビの進化にこだわっていては、薄型テレビやスマートフォンは誕生しなかったことでしょう。今は実現困難なことでも、それまでの常識を覆すような新現象や機能性材料が発見されれば不可能を可能に変えることができるかもしれません。こうしたイノベーションを起こすためには、新たな知の発見を目指す裾野の広い基礎研究こそが大切です。その一環として、私たちの研究室では-273℃という極低温環境で物質が示す特異な性質に注目し、研究を進めています。

私たちの身の周りの物質には1023個もの電子が備わっており、それらが複雑に相互作用することで多彩な現象が発現します。特に、絶対零度(摂氏-273.15℃)近傍の極低温度領域では、電子の熱によるランダムな運動(熱ゆらぎ)が抑えられ、量子力学の不確定性原理に起因したゆらぎの効果が支配的となります。この「量子ゆらぎ」が、数々のエキゾチックな物理現象を引き起こすと考えられています。その代表例の一つが、将来のエネルギー革命を期待させる「超伝導」です。他にも極低温では、量子臨界現象やスピン液体状態など従来の常識を打ち破る可能性を秘めた数多くの新奇現象が潜んでいると期待されます。私たちは精密物性測定から極低温状態の物質中で起こる非自明な現象を観測し、その普遍的性質を明らかにすることを目指しています。

研究内容の詳細は下記リンクもご覧ください。



論文セミナー

当研究室では定期的に論文セミナーを行います。各自の研究テーマと関連する分野の論文を取り上げ、発表形式で紹介していただきます。プレゼンテーション技術を磨くとともに、最先端の知識の習得を目指しましょう。


写真館

研究室イベントを紹介しています。