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( Last updated: Sep. 03, 2024 )

【 2022.04.19 】中大橘高研で初めて0.02 K以下に到達！

昨年度末に導入されたヘリウム再凝縮装置が稼働し、液体ヘリウムを100%リサイクルしながら極低温磁場角度分解物性測定を行えるシステムが立ち上がりました！

最初に東大物性研から移設した主力装置「希釈冷凍機 Kelvinox AST」の冷却を試みましたが、引越の影響もあって装置のあちらこちらに不具合が発生しました。再凝縮装置の立ち上げから2週間はトラブル続きで、キャンパス閉鎖時間ギリギリまでメンテナンスを行う日もありました。メンテナンスに追われながら4度も冷却をやり直した結果、ようやくMixing Chamberが0.02 K以下に到達し、試料空間に取りつけた熱量計の熱浴温度も0.03 K以下、アデンダ温度も0.043 Kにまで到達しました。装置本来の性能が発揮され、ホッと一息です。

ヘリウム回収のためのハンドリングはメタルホースや配管、バルブを駆使して自作しました。バルブの数が多いため操作は複雑ですが、希釈冷凍機を超伝導マグネットから2週間の内に4回出し入れしてもヘリウムをほとんど逃がしませんでした（理想的なシステムが完成！）。今後、このシステムを駆使して極限環境での物性研究により一層力を入れていきます。

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