Kasahara Laboratory, Department of Nuclear Engineering and Management, School of Engineering, The University of Tokyo
流体温度変動が引き起こす熱応力による疲労破損の例
流体温度変動が引き起こす熱応力による疲労破損のメカニズム
流体温度ゆらぎにより高サイクル熱疲労が発生するまでの機構は(1)から(5)までの素過程からなる。
流体温度変動に対する熱応力の周波数応答関数の開発
高周波温度ゆらぎは構造材に伝わり難く、低周波温度ゆらぎは構造が均熱化してしまうため熱応力要因である温度分布が生じ難い(熱応力は温度分布に基づく部材内熱膨張差の相互拘束で発生する)。つまり中間程度の周波数で最大応力が発生する。上記メカニズムに着目して、流体温度変動に対する熱応力の周波数応答関数を開発する。
流体−構造連成シミューション技術の知識ベース構築
JSME指針で必要としていた試験データをシミュレーションに置き換えて適用範囲を拡大するため、試験商用コードによる熱流動−構造数値シミュレーションを活用した熱応力評価手法を開発し、解析と評価に必要な技術を知識ベースとしてまとめる。
流体温度変動による高サイクル熱疲労に対する構造の信頼性評価
荷重と強度の不確実性を確率論に基づいて考慮し、構造物の破損確率を定量評価することで、その安全性の実力を明らかにする。さらにその結果を活用して、信頼性に基づく、より合理的かつ簡明な高サイクル熱疲労評価法を開発する。