Kasahara Laboratory, Department of Nuclear Engineering and Management, School of Engineering, The University of Tokyo
高速炉の原理
高速炉は、豊富な高速の中性子によって、消費した以上に核燃料を生産(増殖)でき、アメリシウム(Am)等のマイナーアクチニドの効率的な燃焼や核分裂生成物(FP)の安定化も可能
エネルギー安全保障への貢献
プルトニウムを準国産のエネルギー資源とすることにより、海外に資源を頼らずにエネルギーセキュリティを確保することが可能。
廃棄物の減容および有害度低減
半減期の長い放射性物質(減衰に10万年以上)を燃焼・核変換することにより高レベル廃棄物の減容および有害度低減(200〜300年程度で低減)が可能となる。
軽水炉プラントと高速炉プラント
高速炉プラント(以下高速炉)の構造設計上の特徴を軽水炉のそれと比較して示す。高速炉は圧力が低く冷却材温度変動が大きいことから熱流動・構造連成現象によって生じる熱過渡応力が支配荷重となる。また、高温運転により、構造に弾塑性クリープ変形が生じる。これらがプラント寿命中に繰り返されると、ラチェット変形・熱疲労・クリープ疲労といった様式の破損が想定される。