第2回「イスラーム法学史再考」
中東イスラーム世界セミナー「中東の思想と社会を読み解く」実施報告
日時:2013年5月25日(土)15:30-17:00
場所:駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3
講師:堀井聡江(桜美林大学人文学系リベラルアーツ学群准教授)
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2013年5月25日(土)、UTCMESは中東イスラーム世界セミナー「中東の思想と社会を読み解く」の第2回「イスラーム法学史再考」を開催しました。はじめに堀井聡江講師は、イスラーム法学の鍵概念であるシャリーアやイジュティハード、またスンナ派四法学派の関係について概観しました。そして20世紀前半からのオリエンタリストや欧米諸語を執筆言語として用いる研究者によるイスラーム法学研究の動向を整理しました。それを踏まえ堀井講師は、こうした研究から浮かび上がる(1)「シャリーアの時代」としての前近代と、19世紀以降の「法の西洋化の時代」の断絶、または(2)近代法(主として大陸法)との比較に基づく、前近代のシャリーアの理念化の2点を、イスラーム法学研究における問題として指摘し、イスラーム世界における法の近代化を、イスラーム法学史の文脈でとらえ直すことの重要性を主張しました。