当研究室では、本学のライフサイエンス分野の研究者及び大学院生を対象として、医療イノベーションに求められている「ライフサイエンス分野特有」の知的財産の取得及び研究成果の実用化を中心に講義と演習プログラムを提供している。
授業科目名 |
担当教員名 |
単位数 |
バイオ知財法概論(S1) シラバスはこちら >>> |
加納/北田 |
1 |
バイオテクノロジー分野の知財財産入門:
研究者が知っておくべき知的財産に関する基礎的な知識を修得するとともに、バイオテクノロジー分野における代表的な特許やその役割について学ぶことにより、特許の重要性を理解することを目的とする。科学研究における完成形である「論文」と権利化手段である「特許」の違いや特許出願の際に必要となる特許制度の基礎知識(知的財産についての一般知識から、特許を取得するための要件に至るまで)の全体像を審査官が解説するとともに、知財分野でのキャリアデザインについても触れる。 |
医療イノベーション特論T (S2) シラバスはこちら >>> |
加納 |
1 |
医療イノベーション分析のためのフレームワーク思考の養成:
イノベーションを分析する基礎的訓練を積むため、ビジネスモデル分析の基本形としてのフレームワーク思考のトレーニング(ドメイン分析、モジュール分析)から始めて、技術マッピング、産業のプロセス分解、技術移転分析等、様々な分析手法を導入し、分析事例を紹介する。さらに、コア能力のデザイン、プロジェクト編成、提携による事業開発、資金調達と企業価値等の分析視点の導入を踏まえて、具体的なバイオベンチャー企業のケーススタディを行う。2回設定されている演習発表では、参加者は同じ分析フレームワークの元で作成したケーススタディを発表し、参加者同士のQ&Aセッションを通じて理解を深める。 |
バイオ知財実践演習 (S2) シラバスはこちら >>> |
加納/本田 |
2 |
特許を実際に書いてみる演習:
基礎研究の成果やアイデアを実用化に結びつける知的財産戦略を構築するにあたっては、法律的な知識のみならず、アイデアに対する先行技術調査と特許クレームの作成を体験してみることが特許の本質を理解する第一歩となる。発明の創出から出願までの一連の過程を、具体的な題材を用いて実際に経験することにより、研究者が特許出願を行う際の各ステップの実態を体験的に理解すると共に、各ステップにおけるポイントや留意点等を効率的に修得することを目的とする。このような知識を座学のみで修得することは困難であり、グループワークを通じて一連の過程を実際に経験することには非常に大きな意義がある。 |
医療イノベーション特論U (A1) シラバスはこちら >>> |
加納/黒石 |
1 |
企業における研究開発のイメージを醸成する:
研究成果を社会に展開するために必要となる「企業の研究開発活動のイメージ」を獲得するため、@企業における研究開発について現場の一線の研究者の話を聞く(研究開発の現場を知るための半日集中セミナー)、A自ら主導的に課題を解決していく手段としてのベンチャー企業設立のため知識と考え方の取得のための演習(1日集中)、の2つの側面からアプローチする。 |
医療イノベーション俯瞰演習 (A2/W) シラバスはこちら >>> |
加納/伊藤 |
1 |
研究分野を俯瞰し、自らの関心事項の世界における位置づけを明らかにする:
参加者自らが関心のあるテーマと研究上もしくは社会的な課題との関連性の俯瞰的に把握するため、@キーワード設定を試行錯誤しながら、キーワードの組合せにより文献データベースから何件の論文がヒットするかを実際にWeb of ScienceやPubMedを検索し、A膨大な文献の関係性を自動で解析するマッピングツールやテキストマイニングツールを用いて、自らの研究領域や関心を持つテーマがどのように分類されるか、Bそうした情報空間は研究上の課題や社会的な課題とどう結びついているのかを分析する。文献データベースと分析ツールが発達し、修論や博論における「背景」記述には必須の作業となったが、AI支援型の文献検索を併用した、システマティック・レビューのための高度な検索式開発の手法を学ぶこと及びヒット論文に対する解析ツールの利用体験がそのための準備となる。 |
橋渡し研究概論 (A1/A2) シラバスはこちら >>> |
加納 |
1 |
トランスレーショナルリサーチの基礎を学ぶ: 先端研究を基にした、あるいは従来の手法とは異なるアプローチに基づく医療開発推進は急務となっている。このような医療開発を担うためには研究に精通しているだけではなく、新たな治療法を人で試みる臨床試験の知識及び臨床試験を実施するための法や規則等の知識も必要である。本講義では最新の知見を交え必要とされる知識として、医療統計、国際標準、規制・ガイドライン、臨床研究設計の基礎を学ぶとともに、橋渡し研究の例として間葉系幹細胞の臨床研究事例についても紹介する |
科学技術系の部局横断型教育プログラムは、社会が直面するグローバルレベルの課題を的確かつ早期に捉え、これに対して、科学技術と制度・政策・教育を含む多様な専門分野の知識を統合して解決策をデザインするとともに、卓越したコミュニケーション能力や行動力を備えたグローバルリーダーとなりうるガバナンス人材を育成することを目的としています。社会デザインと実践のためのグローバルリーダーシップ養成プログラム(GSDM2.0)においては、演習プログラムである社会デザインと実践演習を担当しています。