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物性セミナー/2019-11-1

2019年 冬学期 第1回 物性セミナー

 講師 横井 直人 氏(東大工・物工)

 題目 ホログラフィック双対性から見る磁性体中の磁化ダイナミクス

 日時 2019年 11月 1日(金) 午後4時50分

 場所 16号館 827

アブストラクト

ホログラフィック双対性とは,d次元空間上で定義された量子多体系と(d+1)次元空間上で定義された古典重力理論(及びそれに結合した物質場の理論)との双対性である.我々は, このホログラフィック双対性をスピントロニクス分野の研究における新しい指導原理として応用することを目指し,3次元強磁性体にホログラフィック双対な(4+1)次元時空上の重力理論を構成し,磁化やスピン流などの強磁性体中の物理量と双対な重力理論のスカラー場やヤン・ミルズ場の間の対応を表す「ホログラフィック辞書」を見出した.本講演では,まず最初に,重力理論の住む高次元空間にブラックホールを導入することにより,磁化や帯磁率などの温度依存性を双対重力理論において計算し,得られた強磁性相転移や低温での温度依存性などについて議論を行う.次に,上記の静的な熱力学量の解析を一般化し,双対重力理論を用いて,強磁性体中の磁化やスピン流のダイナミクスについて解析する.具体的には,双対重力理論におけるスカラー場とヤン・ミルズ場の揺らぎに対する運動方程式から強磁性体中の磁化の運動方程式を導出し,そこから導かれるスピン波ダイナミクスの温度依存性などについて議論する.

宣伝用ビラ

KMB20191101.pdf(129)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

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最終更新時間:2019年10月16日 14時21分00秒