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　a．超小型衛星に適した試験・検証方法に関する研究

　　各衛星の軌道上での動作実績と各衛星の試験・検証に費やした労力を照合することで、低コスト・短納期と信頼度をバランスさせる最適な試験・検証レベルを導き出します。このような各衛星の比較は、一か所で試験を行って試験の一貫性を保つことで初めて可能となります。10個以上の衛星を対象として、試験・検証が妥当であったかを検討した例は過去になく、非常に独創性のある研究成果を発信できます。また、環境試験の内容とその結果について克明な記録をデータベース化し、衛星側の機密情報を除いたうえで、ネット上で超小型衛星開発のコミュニティが共有化できるようにします。
　試験技術開発に関しては、標準的手法が定まっていない、且つニーズの高い項目について環境試験を実施する中でトライ＆エラーで技術開発を行っていきます。環境試験の実施や試験技術の開発については、技術研究組合並びにその参加企業と緊密な連携をとりながら実施していきます。

　b．新規宇宙開発参入のサポート

　宇宙に新規参入を図ろうとしている中小企業・大学のために、環境試験の相談窓口を開設してメール・電話での相談を随時受け入れると共に、試験設備の外部利用を通じて「作ってすぐに試せる場」を提供します。また、地域の中小企業のシーズ技術の掘り起こし作業を自治体や地域経済団体等と協力しながら行い、地上民生技術の宇宙適応性評価を進めます。これらの産学連携活動を通じて、宇宙への新規参入の拡大を図ります。

　c．超小型衛星技術の国際標準(ISO)戦略の策定

  試験実績を積み重ねる中、国際会議等で積極的に情報発信を行い、国際標準提案に向けた基礎づくりを行います。地上試験方法のみならず、日本発の技術が超小型衛星市場の主導権を握れるよう、国際標準化作業を通じた準備を進めていきます。