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  subtheme5.超小型衛星用の先進型・非可動型地上局に関する研究

研究概要

a. パラボラ・アンテナによる超小型衛星通信拠点の構築と超小型衛星の運用技術の確立
b. 地上通信ネットワーク用アクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナの開発
 

 a.パラボラ・アンテナによる超小型衛星運用技術の確立

 パラボラ・アンテナは、アンテナ全体を機械的に駆動して衛星を追尾して通信します。
 超小型衛星と地上との通信を行い、そのデータをインターネット介して国内のユーザーの利便性をはかるシステムを構築します。パラボラ・アンテナの設置に関しては、今後超小型衛星での使用が見込まれるCバンド・Xバンドの共用アンテナを新たに設置し、超小型衛星運用のシステム構築、運用法の検討および実際の超小型衛星の軌道上実験のデータ取得を行います。新たに設置する九州大学の通信システムを用いて、2点の通信拠点による超小型衛星の追尾方法や運用方法について検討し、小型衛星のミッションを最大限に生かす方法を確立させます。更に、新たに開発するアクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナが完成したならば、2点に増えた通信拠点を用いて、地上の多点通信拠点と複数台の小型衛星との同時運用体制と方法を確立することを目標とします。この目標は世界通信ネットワークを実現するための必須の開発項目と考えています。

 

 

 

 b.地上通信ネットワーク用アクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナの開発

 アクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナは、多数のアンテナ素子から送受信した信号の位相を個々に制御し、目標とする方向の電波を選択合成することにより、送受信方向をコントロールします。
 全地球的な地上通信ネットワークの構築を目標とし、この目標を達成するためには、メンテナンス・フリーで運用経費が不要なことです。そのためにはパラボラ・アンテナのような駆動部をもたないこと、追尾制御やデータ取得がインターネット経由でリモートに行えることが条件となります。条件を満たすためには以下のアクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナの開発が目標となります。
 ○無指向性アンテナ素子の開発
 ○全天空走査可能なアクティブ・フェイズ・アレイ・アンテナの開発
 ○アンテナ素子ごとのダウンコンバーターを含めたプリアンプの開発
 ○世界的地上局ネットワーク構築を目指したデータ通信とアンテナ制御のためのインターネット接続開発

 
 
 
 
その他のサブテーマ
サブテーマ1: 超小型衛星用信頼性工学と実衛星開発を通した先進的衛星開発・試験・運用・利用手法に関する研究
サブテーマ2: 産業化を目的とする超小型衛星技術の実用化研究とものづくりインフラの構築
サブテーマ3: 先進的超小型衛星設計論と要素技術に関する研究
サブテーマ4: 革新的工学系及び地上情報処理技術に関する研究
サブテーマ6: 地上試験手法に関する研究
サブテーマ7: 実践的宇宙教育・人材育成に関する研究
サブテーマ8: 科学への応用法とミッション系先進インターフェースに関する研究
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