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駒場の歴史のページを更新しました

2024.10.10

この度、本サイトの右上にございます、「基金について」、「リベラルアーツ」、「駒場の歴史」、「個人の方」、「法人の方」のページを更新しました。

「駒場の歴史」では、駒場キャンパスの変遷と発展の歴史について、当時の貴重な資料と共に紹介しています。

これらの貴重な資料については、外部の方にも無料で一般公開している駒場博物館が所蔵しています。

駒場博物館は、東京帝国大学農学部との校地転換(1935)をはたした旧制第一高等学校(一高)の図書館として建てられたものです。戦後は教養学部図書館、後に改修され教務・学生課事務室や美術博物館展示室として使われてきましたが、2003年に内部の再改修が行われ、現在の駒場博物館となりました。駒場Ⅰキャンパス内では、1号館(旧一高本館)や900番教室(旧一高倫理講堂)、ファカルティハウス(旧一高同窓会館洋館)、そして101号館(旧一高特設高等科)と並び、昭和初期のコンクリート建築物として文化財的な価値を有しているものです。

駒場博物館は、美術博物館と自然科学博物館という二つの組織で構成されています。美術博物館は、初代教養学部長・矢内原忠雄の掲げた文理横断型総合教育構想の一環として1951年に発足しました。最初は常設の展示室もありませんでしたが、三上次男教授の指導のもと10年にわたり資料蒐集が行われ、1961年に旧第二本館(現在の2,12,13,14号館の位置にあった巨大な総合施設)内に展示室が開設されました。現在の建物に移転したのは、1971年です。新しい図書館(1969年竣工、現在のアドミニストレーション棟)が建設されたことで一高時代から図書館として使用されていた建物から図書館機能が移動、改修工事により内部に2階が設置され、そこに移設されることとなりました。1階には教務課や学生課などが置かれたため、この時代に学生であった卒業生が訪ねてくることも多々あります。

一方、自然科学博物館は、1953年に教養学部自然科学系教員を構成員とする自然科学博物館委員会によって設置されました。初期の美術博物館と同様に展示室を持たなかったため、年一回の駒場祭に合わせての資料公開や講演会を定期的に開催するなど、地道な活動を続けてきました。

2002年、駒場寮跡地に新たに駒場は図書館が建設されたことで各号館の事務・図書関係各所が異動・統合され、旧一高図書館だった建物内部は再び改修されることとなりました。2003年に開催された特別展「ロラン・バルトのデッサン」を契機とし、それまで別々に活動してきた美術博物館と自然科学博物館は、それぞれの組織、資料、展示室がこの建物に統合され、本学大学院総合文化研究科・教養学部附属の総合博物館「駒場博物館」として新たに活動することになりました。

このように、駒場博物館の歴史一つとっても、様々な変遷があります。駒場の未来の発展をご支援いただく皆様には、駒場の歴史の変遷をぜひ知っていただきたい、そして、その魅力をご一緒に広めていっていただきたい、そんな思いでこのページを更新しました。

ぜひご覧ください。今後とも「駒場リベラルアーツ基金」への温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

参考:駒場博物館 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館 (u-tokyo.ac.jp)