肝臓がんの治療について

肝動脈塞栓術とは

肝動脈塞栓術イメージ
肝動脈塞栓術イメージ

肝臓は、門脈(もんみゃく:腸から肝臓に流れ込む血管)と肝臓の動脈(:肝動脈)という異なる2種類の血液が供給されています。肝臓そのものは門脈からの血液で供給され、肝動脈から供給される割合は20%程度しかありません。その反対に、肝臓がんは門脈から血液が供給されることはなく、肝動脈から供給されています。

肝動脈を止めてしまえば、肝臓そのものも少しダメージを受けますが、門脈があれば大丈夫です。しかし肝動脈が止まると、肝臓がんは栄養源を絶たれたのも同然です。このように、癌を「兵糧攻め」にする治療が肝動脈塞栓術です。塞栓術は、足の付け根からカテーテルという細いチューブを入れて行います。

肝臓がんに血液を供給する肝動脈が見つかった場合、その動脈にカテーテルという細いチューブを入れ、抗がん剤を流して癌だけを集中攻撃します。更に、その肝動脈に詰め物をして血流を止める方法が普及しています。

肝動脈塞栓術のなかでも「カテーテルを経由して、肝動脈に抗がん剤と塞栓を行う治療」は、英語表記のTranscatheter Arterial Chemo-Embolizationから頭文字をとってTACE(テイス)、抗がん剤を使わない場合はTAE(ティーエーイー)と呼ばれます。

肝動脈塞栓術を行うとき

肝臓がんの大きさ・個数・肝臓の機能が原因で、手術やラジオ波焼灼療法が難しいケースでも、肝動脈塞栓術は可能なことがあります。治療成績は手術やラジオ波焼灼治療の方が優れていますが、肝動脈塞栓術は様々な患者さんに対応でき、比較的マイルドな治療法です。また、より治療効果を上げることを期待して、手術やラジオ波焼灼療法を行う前に動脈塞栓術を行うこともあります。

page top