生命と無機物の接点の解明を目指して。

B-PT02 バイオミネラリゼーションと古環境プロキシー (2024年5月30日)

本年もよろしくお願いいたします。JAMSTECの豊福です。
さて、すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、JpGUの講演受付が始まりました。
本年も、バイオミネラリゼーションとプロキシーのセッションを立ち上げておりますので、
ぜひご自身のご投稿や学生さんへのお知らせをご検討ください。

ミネラリゼーション、プロキシー開発、古環境解析といった柱を中心に構成させていただければと思っています。
この分野の最先端研究と応用について議論する貴重な機会となるようディスカッションももりあげていきたいと考えております。
皆様のご参加をお待ちしております。

英語でのセッション開催により、国際的な参加者も歓迎します。
ミネラリゼーション、プロキシー開発、古環境解析を中心に、相互議論を通じて、交流を深める機会となるよう運営したいと考えています。

2/1中までが早期投稿、最終締切は2/15 17時までです。
皆様のご投稿を心よりお待ちしております。

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B-PT02 バイオミネラリゼーションと古環境プロキシー (2024年5月30日)
本セッションの焦点は、生物鉱化の理解を深め、その知見を古環境解析に活用することである。生物はカルサイトやシリカガラスを沈着し、殻や骨格の構築に利用する。この過程はサ ブミクロン以下の微小領域で進行し、多くは未解明である。しかし、これらの構造と過程が明らかにされつつあり、今後の研究での進歩が期待されている。
古環境復元では、微化石の形成環境やタフォノミー、堆積物に保存されない殻や骨格の影響など多くのバイアスを特定する情報が求められている。バイオミネラリゼーションの理解を 深めることで、環境パラメータの精度を向上し、新たな変動を特定することが可能である。 本セッションでは、培養・飼育実験やフィールド調査を通じたバイオミネラリゼーション研究、プロキシのキャリブレーションと評価、及び古環境解析の成果について広く投稿を歓迎する。さらに、微化石、有機的な化石、化石eDNA連鎖の研究におけるバイオミネラル地球化学プロキシの共同探査および応用に焦点を当て、相互の応用と協働の可能性も探る。このセッションの議論を通じて、バイオミネラリゼーションのさらなる理解と古環境解析の評価に貢献する。
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オーガナイザー
 豊福高志(JAMSTEC/海洋大)
 Petra Heinz(ウイーン大学)
 広瀬孝太郎(兵庫県立人と自然の博物館/兵庫県立大学)
 Lennart de Nooijer(オランダ王立海洋研究所/ユトレヒト大学)
Founder
 北里洋 (海洋大/南デンマーク大)
 Jelle Bijma (ドイツアルフレッド・ウェゲナー海洋極域研究所)

As many of you are aware, the submission for JpGU 2024 presentations has now begun.We are launching a session on Biomineralization and Proxies, and we encourage you to consider submitting your work or informing your students/PostDocs/colleagues about this opportunity.

We plan to focus on Biomineralization, Proxy Development, and Paleo-environmental Reconstruction.This session aims to be a valuable opportunity to discuss cutting-edge research and applications in these fields, and we look forward to lively discussions to enhance this experience. Your participation is highly anticipated.

With the session being held in English, we warmly welcome international participants. Through in-depth discussions on Biomineralization, Proxy Development, and Paleo-environmental Reconstruction, we aim to facilitate meaningful exchanges among attendees.

The deadline for early submissions is February 1, and the final deadline is 5 PM on February 15.
We eagerly await your contributions.

Organizers
 Takashi Toyofuku (JAMSTEC/TUMSAT)
 Petra Heinz (University of Vienna)
 Kotaro Hirose (The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo/Hyogo Prefectural University)
 Lennart de Nooijer (Royal Netherlands Institute for Sea Research/Utrecht University)

Founder
 Hiroshi Kitazato (TUMSAT/University of Southern Denmark)
 Jelle Bijma (Alfred Wegener Institute for Polar and Marine Research, Germany)

次回セミナー予定

2024年1月16日(火) 17:00~19:00 にバイオミネラルゼミを行います(Zoomによるオンライン開催)。
詳細は世話人にお問い合わせください。

1. 産業技術総合研究所 地質情報研究部門 源田亜衣(17:00〜18:00)
 発表タイトル:「サンゴ骨格中の環境プロキシによるインドネシア多島海の表層環境の復元」

2. 東京大学大気海洋研究所 国際・地域連携研究センター 前田歩(18:00〜19:00)
 発表タイトル:「微量元素分析からせまる大型底生有孔虫の殻の形成」

次回ワークショップ予定

2023年11月13日(月)と11月14日(火)に第18回バイオミネラリゼーションワークショップを開催いたします。

BIOMIN XVII 開催のお知らせ(2023年8月28日-9月1日開催)

https://www.biomin2023.com/en/
日時:2023年8月28日-9月1日
場所:Faculty of medicine Jean Monnet University Saint Etienne, France

アブストラクト提出日が延長されました。
本国際会議に参加する学生およびポスドクなどの若手研究者には支援金を援助できます。詳細は募集要項をご覧ください。

お知らせ

長澤寛道名誉教授(東京大学大学院農学生命科学研究科、応用生命化学専攻)がバイオミネラリゼーション研究の成果により日本学士院賞を受賞しました。
おめでとうございます!
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/news/news_20230314-2.html

JpGU2023の要旨投稿のお誘い

JpGU2023は、5月21日から5月26日に、幕張メッセとオンラインのハイブリッド形式で開催予定です。
https://www.jpgu.org/meeting_j2023/

1/11より要旨の投稿が開始されました。

早期締切2月2日(木)23:59|最終締切2月16日(木)17:00

バイオミネラリゼーションのセッションを立てておりますので、奮ってご応募ください。セッションは英語での開催です。よろしくおねがいします。

セッション ID B-PT03
タイトル バイオミネラリゼーションと古環境プロキシー

口頭セッション 5/26(金) PM1
現地ポスターコアタイム 5/26(金) PM3
オンラインポスターセッション 5/25(木) PM1

https://www.jpgu.org/meeting_j2023/sessionlist_jp/detail/B-PT03.html

古環境学において、地球の気候システムを復元するために、生物が生成した遺骸(微化石)と用いた群集解析や炭酸塩や有機物を用いた地球化学的プロキシに頼っている。 古環境復元に用いられる関係は、一般に、野外・天然での校正に基づくか、室内での飼育実験から導き出される。これらのいわゆる経験的関係は、 限定されたパラメータ空間の中でのみ確かめられているという限界がある。古環境プロキシーを異なる環境設定(例えば,高緯度と低緯度,氷期と間氷期)に適用するには, これらの関係のメカニズムな理解が必要である。バイオミネラリゼーションを始めとするそれぞれのプロキシーとなる物質生産の生物学的機構を理解することで大きな進展が期待できる。そこで本セッションでは、フィールド調査、室内培養実験、生物・生態学的研究、古環境復元などから得られたバイオミネラリゼーション、海洋プロキシのキャリブレーションと評価に関連する研究や、プロキシーをもちいた古環境解析の成果についての広く投稿を歓迎する。

第6回 国際硬組織編年学会 6th International Sclerochronology Conference 開催のお知らせ(2023年5月22-25日開催)

2023年5月22日から25日まで,東京大学本郷キャンパスにて第6回国際硬組織編年学会(6th International Sclerochronology Conference)が開催されます.生物の硬組織(貝殻,サンゴ,魚類耳石,脊椎動物の骨格や歯など)を使った様々な研究分野(古気候学,環境学,生態学,古生物学,考古学,バイオミネラリゼーションなど)に跨る研究発表が行われる予定です.現在,アブストラクト投稿・参加登録を受付中です.興味をもたれた方は,是非参加をご検討いただければ幸いです.みなさまのご参加を心よりお待ちしております.

公式ウェブサイト:http://sclero-conf.jp
メールでのお問い合わせ:6thisc2022@gmail.com

LOC: 白井厚太朗・伊藤進一・鈴木道生・杉原奈央子・三木志緒乃(以上、東京大学),横内一樹(水産研究・教育機構),西田梢(筑波大学),窪田薫(海洋研究開発機構),田中健太郎(東京都市大学),Ming Tsung Chung(國立台湾大学),荘司一歩(山形大学),佐藤圭(金沢大学)

開催日程
2023年5月21日(日)アイスブレーカー
5月22日(月)- 25日(木) ハイブリッド学会の開催
5月26日(金)- 27日(土) フィールドエクスカーションやミニワークショップを計画中

アブスト締め切り:2022年11月21日(月)
参加登録締め切り:2023年1月31日(火)
アブスト締切が迫っていますのでご注意下さい.

参加登録費
On-SITE : 55000 JPY
On-LINE : 35000 JPY
On-LINE for Early Career Researcher: 20000 JPY (Students and Postdocs who got Ph.D. within 5 years)

セッション
1) Biomineralization
2) Climate and Oceans: Past, Present and Future
3) Environmental monitoring and pollution
4) Fisheries Ecology and Management
5) Paleoecology and Evolution
6) Proxy Development and Optimization
7) Sclerochronology, archaeology and Human-Environmental Interactions

国際硬組織編年学会 vISC(オンライン開催、若手向け)開催のお知らせ
(2022年9月13日ー15日)

国際硬組織編年学会(ISC、International Sclerochronology Conference)では、日本開催予定の第6回ISCが1年延期して2023年開催となったため、2022年に若手研究者向けにバーチャルISC(vISC)をオンラインにて開催します。生物の硬組織を使った様々な研究分野(年代学、環境学、生態学、古生物学、バイオミネラリゼーションなど)の若手研究者の参加をお待ちしています。レクチャーセッションや若手の交流会の開催もあわせて実施予定です。

Virtual International Sclerochronology Conference (vISC, 国際硬組織編年学会・オンライン開催)
https://www.virtual-isc2022.net/
開催日程:2022年9月13日(火)-15日(木)

アブスト締め切り:7月15日(金)
参加登録締め切り:8月15日(月)
※発表は40歳未満の若手研究者に限られますが、参加はどなたでも可能です。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

お知らせ

バイオミネラリゼーションセミナーでは幅広い分野の方に発表頂くため、自薦、他薦を問わず広く発表者を募集しております。
学会等でバイオミネラルに関連する研究をやっておられる方を見かけ、是非セミナーで発表して頂きたいなどご要望がありましたら、世話人までご連絡ください。

訃報

  • バイオミネラリゼーションの研究にご尽力されていた米国サウスカロライナ大学特別名誉教授の渡部哲光先生が令和4年1月1日に享年99歳でご逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。
  • BIOMIN VIII(新潟大会)を主宰された新潟大学名誉教授の小林巌雄先生が令和2年4月11日にお亡くなりになられました。謹んでお悔やみ申し上げます。
  • 笹川一郎先生による追悼文をこちらに掲載させて頂きました。