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物性セミナー/2024-5-10

2024年 夏学期 第3回 物性セミナー

 講師 川田 拓弥 氏 (東大総合)

 題目 圧電弾性波による金属薄膜中の電磁応答

 日時 2024年 5月 10日(金) 午後4時50分-6時15分程度

 場所 16号館 827 およびオンライン

オンラインで参加される方へ:

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アブストラクト

固体表面に局在した振動モードである表面弾性波(Surface Acoustic Wave, SAW)は、その進路上の物質にマイクロ波帯域のコヒーレントな格子振動・回転運動を誘起できる特徴的な外場である。SAWの励起には、圧電基板上に作製されたくし型の電極に共鳴周波数の高周波電圧を印加する手法が用いられることが多く、この場合交流電場と弾性波が圧電効果を介して結合したモードとなっている。近年の研究では、SAWの進路上に薄膜試料を作製することで、SAWの力学的自由度と電荷・スピンとの結合に由来する種々の新奇現象[1-3]が報告されている。その一方で、SAWに付随して伝搬する”遅い”交流電場が伝導電子に与える影響は十分には明らかにされていなかった。本セミナーでは、我々が取り組んできたSAWと金属ヘテロ薄膜を用いた研究について紹介し、SAWの交流電場の性質について議論する。SAWに追随する電場は、非常に位相速度が遅いながらも磁場と結合して伝搬する横波であり、したがって厚みが十分に小さい導体薄膜中にはほぼ一様に侵入できると推測される。導体薄膜中の交流電場の様子を調べることは困難であるが、我々は非磁性/強磁性ヘテロ構造にSAWを照射した際に特異な直流起電力が生じることを見出し[5,6]、スピントロニクス分野の知見と紐づけて、導体薄膜中にほぼ一様に電場が侵入していると結論付けた。本研究は電子と力学的自由度(SAW)の結合について新しい視点をもたらすものである。

参考文献:

[1] D. Kobayashi et al., Phys. Rev. Lett. 119, 1 (2017)

[2] M. Yokoi et al., Sci. Adv. 6, eaba1377 (2020)

[3] P. Zhao et al., Phys. Rev. Lett. 128, 256601 (2022)

[4] T. Kawada et al., Phys. Rev. B 99, 184435 (2019)

[5] T. Kawada et al., Sci. Adv. 7, eabd9697 (2021)

宣伝用ビラ

KMB20240510.pdf(31)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

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最終更新時間:2024年04月25日 21時42分49秒