トップ 一覧 検索 ヘルプ RSS ログイン

物性セミナー/2008-6-6の変更点

  • 追加された行はこのように表示されます。
  • 削除された行はこのように表示されます。
!!!2008年 夏学期 第 5回 物性セミナー
!!講師   小松 輝久 氏(学習院大学理学部)
!!題目 非平衡定常状態における定常分布の新しい表現
!!日時 	2008年 6月 6日(金) 午後4時30分
!!場所 	16号館 827

!アブストラクト
熱流や外場によって駆動された非平衡定常状態における系の微視的状態の
定常分布について,最近,我々が得た結果を紹介します[1].この研究に
よって得られた表式は,平衡系におけるボルツマン因子の非平衡定常状態
への拡張と見ることが出来ます.線形応答領域をはみ出した非平衡度の
2次まで正しく評価した結果は,過剰エントロピー生成の軌道アンサンブル
によって表現されます.この表式では,従来,問題と見られていた
時間無限大で発散する定常的なエントロピー生成の寄与が,うまく
キャンセルしており,理論的にも,原理的な測定の意味からも非常に
示唆的な結果であると考えています.講演の前半においては,
本研究に至るまでに行なった熱ラチェット系の方向選択の研究[2,3]に
ついて紹介します.この研究では,具体的なモデルの解析を通じて,
過剰熱流の観測が方向選択の現象論構築に有益であることを見出します.
この結果は過剰エントロピーによる定常分布表現へ向かう動機付けとなります.

[1] Komatsu, T.S. and Nakagawa, N.
Phys. Rev. Lett. v.100, 030601 (2008)
"Expression for the stationary distribution in nonequilibrium steady states"

[2] Komatsu, T.S. and Nakagawa, N.
Phys. Rev. E v.73, 065107(R) (2006)
"Hidden heat transfer in equilibrium implies directed motion
in nonequilibrium"

[3] Nakagawa, N. and Komatsu, T.S.
Europhys. Lett. v.75, pp.22-28 (2006)
"A heat pump at a molecular scale controlled by a mechanical force"


!宣伝用ビラ
{{ref}}
{{ref 2008-0606.pdf}}

!物性セミナーのページ
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

!駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi