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2024-9-27
2024年 冬学期 第1回 物性セミナー
講師 伊藤 哲明 氏 (東京理科大先進工)
題目 NMRによるキラル系を舞台とした対称性由来の非自明物性研究 ―非磁性単体Teにおける電流誘起磁性と磁性Mn化合物における交替磁性の可能性―
日時 2024年 9月 27日(金) 午後4時50分-6時15分程度
場所 16号館 827 およびオンライン
オンラインで参加される方へ:
物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)
登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform
アブストラクト
NMRは、通所の磁化測定と比べ、局所的な磁化測定、並びに、測定時間スケールが短くms程度という特徴を持つ。この特徴を用いて研究を行った、キラル系を舞台とした特異対称性により発現する物理現象の議論を行う。1つは非磁性半導体であるキラル構造を持つ単体Teの電流誘起磁性の検出の試みである。キラルないしポーラー(厳密に必要十分条件という意味ではジャイロトロピック)な非磁性物質に電流を印加すると磁化が発生する可能性が原理的にあり、単体Teに対しこれを125Te-NMRで観測を試みた結果について紹介する。また、ごく最近合成されたキラル有機分子(HEP)-無機ハイブリッド磁性体(HEP)2MnCl2・H2OはP212121の空間群に属する、反強磁性相互作用がドミナントな系であり、低温でグローバル磁化0の磁気秩序が実現する。この構造中ではグローバル時間反転が保たれた長周期らせん的磁性か、グローバル時間反転が破れた交替磁性のいずれかが実現している可能性を持つ。この系に対し1H-NMRを行った結果、交替磁性実現を示唆する結果を得ており、これについての議論を行う。
宣伝用ビラ
KMB20240927.pdf(33)
物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar