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2025-4-25
2025年 夏学期 第1回 物性セミナー
講師 松枝 宏明 氏 (東北大工学研究科)
題目 量子エネルギーテレポーテーションと情報熱力学・量子熱力学
日時 2025年 4月 25日(金) 午後4時50分-6時15分程度
場所 16号館 827 およびオンライン
オンラインで参加される方へ:
物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)
登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewform
アブストラクト
量子エネルギーテレポーテーション(Quantum Energy Teleportation, QET)は局所操作と古典通信を用いて量子多体系の部分系からエネルギーを取り出すプロトコルである[1].空間的に離れたアリスとボブがエンタングルした量子多体系にアクセスできるとしておき,アリスの射影測定結果を受けたボブがフィードバックユニタリ操作を行うことでQETを実現できる.本セミナーではQETに関連した我々の研究について紹介する[2,3].特に[2]ではアリスとボブのサイト間の非局所相関がQETのリソースとしてどのような役割を果たしているかを明らかにしている.このQET機構を詳しく理解することで,情報熱力学・量子熱力学の研究にも有用な視点をもたらすことができる[2].ボブの取り出しエネルギーを仕事と捉えると,ボブの部分系に対する熱力学の第一法則から,ボブの部分系とその他の部分の相互作用エネルギーがフィードバック操作に対してどれだけ変化するかということが熱に対応する.特に,取り出し仕事を最大化する操作の下で熱は生じない.これはボブのフィードバック操作の演算子と相互作用項が可換となることに起因する.また,ボブの部分系の内部エネルギー変化の上限は,QETが絶対零度の理論であるにも関わらず,情報熱力学の第二法則と同様の式に従うことが分かる[3,4].
参考文献:
[1] M. Hotta, Phys. Lett. A372, 5671 (2008).
[2] H. Matsueda, Y. Masaki, K. Itoh, A. Ono, and J. Nasu, arXiv:2412.05565.
[3] K. Itoh, Y. Masaki, and H. Matsueda, arXiv:2408.11522.
[4] T. Sagawa and M. Ueda, Phys. Rev. Lett. 100, 080403 (2008).
宣伝用ビラ
KMB20250425.pdf(48)
物性セミナーのページ
http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar