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物性セミナー/2023-1

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2023-1-27

2023年 冬学期 第9回 物性セミナー

講師 廣理 英基 氏(京大化研)

題目 高強度テラヘルツ磁場パルスが誘起する非線形スピン応答

日時 2023年 1月 27日(金) 午後4時50分

場所 Zoomによるオンライン開催

物性セミナーMLに登録されている方は、セミナー案内メールでZoomアドレスを通知します。登録のない方は、以下で予め登録をお願いします。(自動的に物性セミナーMLへ登録されます。)

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アブストラクト

スピンの非線形超高速ダイナミクスの理解は、基礎科学的な側面からだけでなく、情報伝送・処理・記録用の様々なスピントロニクスデバイスを設計・開発する上でも重要である。典型的な強磁性体ではギガヘルツ領域にスピン歳差振動を持ち、その非平衡状態のダイナミクスがマイクロ波磁場を用いて詳細に調べられてきた。強磁性体の線形領域における磁気応答は、スピン系自由エネルギーの表式にスピン間交換相互作用を平均場的に取り込んだLandau-Lifshitz-Gilbert(LLG)モデルを用いて説明されてきた。このとき外部磁場によって駆動されるスピン運動は、平衡点近傍での巨視的磁化の変化として記述される。反強磁性体は、隣接するスピン間の強い交換相互作用により、より高周波のテラヘルツ(THz)周波数帯に固有モードを持つ。このため、THz電磁波と反強磁性体中のスピンとの相互作用が広く研究されてきた。しかし、これまで反強磁性体のスピン共鳴を大振幅で励起する実験的な手法は無く、非線形なスピン応答についての理解はほとんど得られていない。THz周波数帯に共鳴周波数を有する反強磁性体の非線形ダイナミクスを解明するには、瞬間的なTHz外部磁場によっていかに大きな振幅でスピン歳差運動を誘起するかが重要な課題の一つである。本講演では、高強度なTHz磁場パルスの発生、そしてスピンの強励起による高次高調波発生、また磁場パルスによるフロケ状態生成と磁化制御について紹介する。

[1] HH, A. Doi, F. Blanchard, K. Tanaka, Appl. Phys. Lett. 98, 091106 (2011).

[2] Y. Mukai, HH et al, Appl. Phys. Lett. 105, 022410 (2014).

[3] Y. Mukai, HH et al, New J. Phys. 18, 013045 (2016).

[4] Z.-Y. Zhang, Y. Kanemitsu, HH, under review (2023).

宣伝用ビラ

KMB20230127.pdf(19)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

2023-1-17

2022年 冬学期 第8回 物性セミナー

講師 坂上 貴洋 氏(青山学院大 理工)

題目 First passage time statistics of non-Markovian walkers: Onsager's regression hypothesis approach

日時 2023年 1月 17日 【火】 いつもと違う曜日に注意 午後4時50分

場所 16号館 827およびオンライン

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アブストラクト

例えば、ランダムウォークのような確率的に時間発展する系を考える。与えられた状況下で目的地に最初に到着する時間は、その系の特徴付けとして重要な量であり、初期通過時間(FPT)として知られる。統計量としてのFPTの計算手法についてはきちんとした理論体系があるが、そのほとんどはマルコフ過程についてのものである。それに対し、非マルコフ過程のFPTについての我々の知見は驚くほど少ない。セミナーでは、非マルコフ過程のFPT問題がなぜ重要なのか、その解析において何が困難なのか、またそれを乗り越えるにはどのようなアプローチがあり得るのかについて、最近の我々の研究[1]を紹介する。

[1] 阪本悠太氏(青山学院大学理工学部M2)との共同研究

宣伝用ビラ

KMB20230117.pdf(17)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

2023-1-13

2022年 冬学期 第7回 物性セミナー

講師 角田 峻太郎 氏(東大院総合)

題目 超伝導体の励起構造の分類とトポロジー

日時 2023年1月13日(金) 午後4時50分

場所 16号館 827およびオンライン

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アブストラクト

超伝導は1911年にKamerlingh Onnesによって発見された現象であるが、そこから100年以上経つ現在でも活発に議論が交わされている研究対象であり、物性物理学における大きな一分野となっている。超伝導がもつ特徴の一つとして、「超伝導ギャップ」と呼ばれるエネルギーギャップの存在が挙げられるが、これは超伝導の発現機構と密接な関係があり、かつ実験的に観測できる重要な指標である。超伝導の最も重要な基礎理論の一つであるBCS理論(1957)においては超伝導ギャップはs波の等方的な形状を取る一方、BCS理論の枠組みを超える「異方的超伝導体」では節(ノード)をもつ異方的な形状のギャップが現れることがある。例えば、1980年代に発見された銅酸化物高温超伝導体と呼ばれる物質群は、当初は等方的なギャップをもつと考えられていたが、後の様々な実験によって実際には線ノードをもつ異方的超伝導体であることが明らかになった。本講演では、主に「対称性」や「トポロジー」といった数理的なアプローチに基づく超伝導ギャップの分類学について概観する。特に、結晶点群を用いた超伝導秩序変数の分類[1]から出発し、この理論で捉えきれない例外的な励起構造が空間群を用いた解析によって見出される[2–7]ことを、具体例を示しながらできるだけ平易に解説したい。また発展的な話題として、より網羅的な分類理論[8, 9]や、我々が最近提案した電流を印加した状態での非自明な励起構造[10, 11]、さらに今後考えうる方向性など時間の許す限り紹介する。

[1] M. Sigrist and K. Ueda, Rev. Mod. Phys. 63, 239 (1991).

[2] V. G. Yarzhemsky and E. N. Murav’ev, J. Phys.: Condens. Matter 4, 3525 (1992).

[3] T. Micklitz and M. R. Norman, Phys. Rev. B 80, 100506(R) (2009).

[4] S. Sumita and Y. Yanase, Phys. Rev. B 97, 134512 (2018).

[5] S. Kobayashi, S. Sumita, Y. Yanase, and M. Sato, Phys. Rev. B 97, 180504(R) (2018).

[6] S. Sumita, T. Nomoto, K. Shiozaki, and Y. Yanase, Phys. Rev. B 99, 134513 (2019).

[7] S. Sumita and Y. Yanase, Prog. Theo. Exp. Phys. 2022, 04A102 (2022).

[8] S. Ono and K. Shiozaki, Phys. Rev. X 12, 011021 (2022).

[9] F. Tang, S. Ono, X. Wan, and H. Watanabe, Phys. Rev. Lett. 129, 027001 (2022).

[10] K. Takasan, S. Sumita, and Y. Yanase, Phys. Rev. B 106, 014508 (2022).

[11] S. Sumita and K. Takasan, J. Phys. Soc. Jpn. 91, 074703 (2022).

宣伝用ビラ

KMB20230113.pdf(31)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar