Plant Nutrition and Fertilizers

作物への応用を目指して

私たちはこれまでに分子生物学的手法や遺伝学的手法などさまざま方法を用いて植物が栄養を吸収し利用するしくみや応答するしくみを明らかにしてきています。これらの研究は主にモデル植物であるシロイヌナズナ、イネ、ミヤコグサを用いて行われています。私たちはこれらの基礎研究だけではなく、これまでに得られた知見を利用して、作物への応用研究も行っています。

これまでに主要作物であるイネに遺伝子を導入することにより、高ホウ素条件でも生育可能なイネ(Kajikawa et al., 2011, Biosci. Biotechnol. Biochem.)を作出することに成功しています。土壌中のホウ素濃度が高くなる乾燥地帯や、世界各地に存在する低ホウ素土壌での栽培に利用できると考えています。カドミウム集積の少ないイネを開発し、圃場での試験を進めています。

イネ以外にも、トマトやバイオエタノールの有力な原料であるソルガムに関する研究も行っています。

Figure 5