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THE UNIVERSITY OF TOKYO

研究内容REsearch

(1) 光合成のゲームメーカーは誰か?

活動報告写真

光合成は、光エネルギーを生命が利用できる形に変換し、それらを利用してCO2を炭水化物へと固定する反応です。光合成に必要な基本的構成要素の大部分が明らかになってきましたが、それらの要素がどのように互いに作用しあっているのか、詳しいことはわかっていません。サッカーに例えるなら、今はまだプレーヤーが出揃った段階にあると言えます。当研究室では、光合成という「ゲーム」において、ゲームメーカーが誰なのか、また、それぞれのプレーヤーがどのように連携を取っているのかを明らかにすることを研究目的としています。私たちは、そのようなダイナミックな光合成系の応答機構の包括的解明を目指し、研究を進めています。

これまでの研究例です。
・栽培温度に応じて温度-光合成曲線が変化するメカニズム
・光合成で働くサイクリック電子伝達経路の新たな生理機能
・様々な環境における光合成誘導反応の生化学的・気孔的制限とその生態学的意義


(2) 光合成の仕組みを解いて食糧難に立ち向かう

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自ら動くことのできない植物は、常に様々な環境ストレスを受けています。自然環境で考えてみると、気温や湿度、光の強さは、1日を通して変化しますし、季節によっても変わります。特に、植物の受ける光の強さは、晴れや曇りといった天候の影響を受けるほか、自己被陰や他個体との相互被陰によっても大きく変化します。植物は、多様な生理機能を利用して様々な環境に馴化・適応していますが、これらの環境ストレスは作物生産を低下させる要因になっています。  私たちは、様々な野生植物や変異体(シロイヌナズナ、イネ、タバコなど)を実験材料に、光合成の環境応答メカニズムを包括的に解明するべく研究を行っています。それらの基盤研究の成果に基づいて、様々な環境下における光合成と物質生産能力の強化を目指すなど、応用的研究にも着手しています。これらの研究は、作物の安定的な供給や食糧不足の解消だけではなく、大気CO2濃度上昇抑制にも貢献できると期待できますので、社会的にも植物科学的にも、最重要課題の一つです。

これまでの研究例です。
・光環境の変動に伴うダイナミックな光合成系の応答機構の解明
・植物が高温環境に馴化するための新しい仕組み
・植物の光合成機能や水利用効率を制御する化合物の同定とその作用機構の解析


(3) 植物工場における栽培システムの開発

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 地球レベルの急激な人口増加と環境の変化は、深刻な食糧不足を招きつつあり、いかに作物の収量を増加させるかは、植物科学研究の社会貢献において最も重要な課題です。私たちは、近未来において穀物・作物を安定的に供給できるようにしたいと考えています。その第一段階として、可能な限り環境負荷を低減し、高い生産性を安定して発揮する植物工場のモデル化を目指して研究を行っています。
*植物工場とは、光や温湿度、CO2濃度、水分や肥料など、生育に必要な要素を自動制御して、播種から栽培、収穫、出荷までを計画的に行うことで、出荷のサイクルを短くし、高品質のまま収穫量を増大できる未来型の農業です。

これまでの研究例です。
・上方照射法による葉の老化を抑制する新規栽培システムの開発
・植物工場技術による薬用植物に含まれる抗アルツハイマー病成分の増量法
・夜間や曇天時のLED補光によるトマトの生産性と品質向上


共同研究を積極的に進めています。
ご相談・お問い合わせのある方はお気軽にいつでもご連絡ください。


東京大学

〒188-0002
東京都西東京市緑町1-1-1
東京大学 大学院農学生命科学研究科
附属生態調和農学機構 本館211号室
<研究室へのアクセス>

yamori(a)g.ecc.u-tokyo.ac.jp
(a)を@に変更してください。