事業の概要
背景と目的
医療イノベーション、ライフイノベーションの推進、デバイス・ラグの早期解消などの諸改革が進められる中、その実現のために、レギュラトリーサイエンスの充実・強化による審査指針・基準の策定や人材の養成・確保等が求められています。
最先端の技術を用いた革新的な医療機器の審査においては、当該技術に対応できる人材が不足しており、デバイスラグの原因となっています。これらを解消するために、最先端の技術を研究している本学においてレギュラトリーサイエンスを基盤とした安全性と有効性の評価方法の確立を図り、ガイドラインの作成を行うとともに、大学・研究機関等と医薬品医療機器総合機構、国立医薬品食品衛生研究所の間で人材交流を実施し、最先端の技術を習得した人材の育成を図ることを目的とします。
事業の概要
(1)革新的医療機器の安全性と有効性の評価法の確立、人材の育成
○ 最先端の技術の研究を通して、安全性と有効性の評価法を検討・確立。
○ 併せて、独立行政法人医薬品医療機 器総合機構(PMDA)、国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)と本学との間で人材交 流を行い、人材を育成。
(2)革新的医療機器の承認審査の基盤となるレギュラトリーサイエンス研究の推進。
最先端の技術を研究している関係機関・企業等とも連携し、審査に必要なガイドライン作成の基盤となるレギュラトリーサイエンス研究を推進。
2つのガイドライン策定へ向けた4つの研究テーマ
Ⅰ.ナノマイクロデバイス応用による革新的診断機器に関するガイドライン
1)ナノマイクロ検査システム
マイクロデバイスによる超微量・超高感度臨床検査システム
○分析機器としての性能、診断能力を評価するための標準物質に求められる機能、その適用手法も含めた評価手法の研究
○超高感度微量検体分析固有の評価指標の研究
Ⅱ.低侵襲治療デバイス・マテリアルに関するガイドライン
2)テーラーメードインプラントデバイス
画像情報を用いたテーラーメードインプラントの設計バリデーション手法、徐放性生理活性物質を含むインプラントデバイス設計手法の標準化・評価手法、機器・薬剤が融合したデバイスの安全性・機能評価手法の研究
3)集束超音波治療器
集束超音波治療における位置決め精度と患部へのエネルギー集束状態が組み合わさり治療効果が発現する複合的な治療機能の評価手法の研究
4)手術支援ロボット・画像誘導治療システム
手術ロボット・画像誘導治療システムにおいて動物実験では困難な定量的に手術ロボット・システムを評価する手法、そのための患者モデルや測定手法、使用者の技量の差の影響、使用環境の制約条件等の研究
テーマ推進のための組織体制
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将来的に国が作成するガイドラインへの活用を踏まえた研究ロードマップ
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