免役生体機能研究社会連携講座 食の安全研究センター 農学生命科学科ロゴ 東大ロゴ

近年健康維持に最も影響を及ぼす疾患はがんを含む生活習慣病です。現在、日本は超高齢社会にありますが、多くの高齢者が生活習慣病を患っていると言っても過言ではありません。そしてその生活習慣病の引き金は、アンバランスな栄養摂取や乱れた生活習慣と言われてきました。しかし、最近の科学では、それらの要因の影響を受けた腸内細菌叢のアンバランス、反応した免疫系の細胞による炎症性の応答が契機になることが明らかにされてきています。そして高齢化に伴う身体の老化は体の各器官で見られますが、それらのほとんどが様々なきっかけで生じる身体の炎症応答により促進されることが注目されています。つまり、免疫応答と医薬品・食品成分等の相互作用の研究は「健康に生きる」ために欠かせないと言うわけです。そこで我々は主にこの炎症応答が起こる機序を腸管免疫応答を起点として解析し、さらに食の安全に配慮する視点を持って、制御する食品成分等の探索を行っています。同時に食品成分等の機能評価のための新しい技術の開発に取り組んでいます。


in vitro の研究テーマ

食品成分等に由来する制御素材の開発⇨構造解析から応用へ
新しい腸管免疫系をターゲットとする評価システム開発


in vivo 全身組織の連携⇨制御に関わる食品成分/腸内細菌叢の評価

老化/肥満における腸内細菌叢・腸管免疫系の機能を解析し、その進行の制御に関わる食品成分等を探索する。
食物アレルギー性腸炎など慢性炎症時に誘導される骨量減少に注目:骨代謝、骨髄細胞と腸管免疫応答の関係性、骨量減少の制御に関わる分子探索する。炎症状態の制御と同時に骨量減少を防ぐ食品成分等の探索、構造の解析を行う。

なお、本研究室は食の安全研究センターと連携し、さらにセンター内免疫制御研究室と場所を共有しており、共同でセミナー等を行うなど緊密な連携をとりながら研究を進めています。2022年度発足の新しい研究室ですが、教育・研究環境は充実しています。

©2023 Department of Immunobiology and Biofunctional Research

Graduate School of Agricultural and Life Sciences

The University of Tokyo