東京大学大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻

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研究内容

病態疫学・総合対策

人獣共通感染症および昆虫媒介性感染症の制御は、その伝播サイクルに多くの生物が関与することから、ヒトの診断、治療、予防に加え、関与するベクター昆虫やリザーバー動物およびそれら生息する環境を含めた疫学、さらに生態学的理解とトータルアプローチが必要です。リーシュマニア症は、90カ国以上で流行している感染症ですが、伝播サイクルに不明な点が多く制御の障壁となっている国・地域も多くあります。本研究室では、ヒト、動物、昆虫、環境を含む生物界全体の健康を考える「ワンヘルス」の視点から、伝播サイクルの解明とリスクマップの構築、ベクター昆虫およびリザーバー動物制御技術、新規診断技術の研究開発、実装化を行い、リーシュマニア症の制御を目指しています。また、持続可能な感染症制御のために、現地スタッフの育成・技術移転、研究施設の整備、流行地住民への啓蒙活動等も実施しています。

リザーバー動物の調査(モンゴル)
アニメーションを使用した、地域住民への
「健康を維持」するための教育(バングラデシュ)