2009年 夏学期 第7回 物性セミナー
講師 花栗 哲郎 氏(理化学研究所)
題目 波数空間プローブとしてのSTM/STS
日時 2009年 7月 3日(金) 午後4時30分
場所 16号館 827
アブストラクト
走査型トンネル顕微鏡法/分光法(STM/STS)は、サブmeVのエネルギー分解能と原子スケールの空間分解能をもち、実空間の分光ツールとして広く活用されている。特に、STM像の全ての画素で分光測定を行うと、様々な励起エネルギーにおける電子状態分布を直接「見る」ことが可能になり、電子状態の理解にとって重要な情報を提供できる、このような分光イメージングは、単に量的に豊富な分光情報を提供するだけではなく、Fourier変換を利用することによって波数空間へのアクセスを可能にし、質的に新しい情報を与える。
本セミナーでは、銅酸化物高温超伝導体における準粒子干渉パターンの解析から、d波超伝導ギャップの分散関係、d波コヒーレンス因子といった波数空間情報を引き出す具体例を紹介する。また、分光イメージングを可能にする技術的側面についても述べる。
宣伝用ビラ
KMB2009-0703.pdf(589)
物性セミナーのページ
http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar
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最終更新時間:2009年06月28日 16時58分17秒