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物性セミナー/2008-6-27

2008年 夏学期 第7回 物性セミナー

 講師 鈴木 建氏(東大総合文化)

 題目 天体の輸送過程における、磁気流体波動と乱流の担う役割

 日時 2008年 6月 27日(金) 午後4時30分

 場所 16号館 827

アブストラクト

宇宙流体や天体プラズマは、そのスケールの大きさから、レイノルズ数(粘性項に対する慣性項の比)が大きく、層流状態ではなく乱流状態になっていると考えられている。さらに、次に述べるような効果により、「一様な背景場中の非圧縮乱流」というような理想化された状態からは程遠い状態になっていることが知られている。

まず第一に天体の重力の影響のため、背景場は一様ではなく密度勾配が存在している。第二に、超新星爆発などの頻発する動的現象や、上記の密度勾配の影響により、一般に超音速乱流状態となっているため、圧縮性(すなわち音波や衝撃波)の効果が非常に重要である。第三に、磁場が重要な役割を果たしている-磁場のエネルギーがガスのエネルギーを越えていることも珍しくない-ため、磁気流体力学的効果が主要な役割を果たしている。

このため実際の宇宙流体は、磁気乱流、対流、磁気流体波動が混然一体となった状況になっている。本発表では特に、波動や乱流現象が天体の物質/エネルギー/角運動量輸送に与える影響に焦点を当てる。そして、具体的に以下のような天体での輸送現象を、我々のシミュレーション研究の成果も交えながら紹介する予定である。

(i) 太陽風の加速現象

(ii) 天体周囲の降着円盤における角運動量輸送と円盤風

宣伝用ビラ

2008-0627.pdf(572)

物性セミナーのページ

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar

駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可)

http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi

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最終更新時間:2008年06月17日 18時02分59秒