東京大学大学院 農学生命科学研究科 農業・資源経済学専攻 農業史研究室 Laboratory of Agricultural History

プロジェクト・競争的資金

共同プロジェクト

地域社会(郡・郷)の比較研究

 松本教授が戸石准教授や東大や国内外の他大学の研究者と共に長年行っている国際プロジェクトです。「郡」や「郷」と呼ばれる世界の地域社会を、日本(熊本・神奈川)、朝鮮、インドを中心に長期的視点から比較することで、それぞれの地域の地域社会をより深く理解することを目指しています。今後は東南アジアやアフリカへも対象を拡大する予定です。

食文化の比較研究

 戸石准教授が松本教授や研究室の学生、国内外の他大学・他研究機関の研究者・学生と共に行っている国際プロジェクトです。日本・中国・インド・ヨーロッパの伝統的ベジタリアン食や動物性食品の代替品を比較することで、各地域の食文化・食生活をより深く理解することを目指しています。

帝国日本における村落の比較研究

 松本教授が戸石准教授と日韓の村落の違いについて研究しています。「領域」を持つ日本の村と持たない朝鮮の村、両者は全く異質なものなのか、植民地支配はどのような影響を朝鮮の村落に及ぼしたのか、などの疑問の解明を通じ、両国の村落をより深く理解することを目的とします。

地域資源管理の比較研究

 松本教授と戸石准教授が国内外の他大学・他研究機関の研究者と共に行っている国際プロジェクトです。地域における資源管理の在り方を研究することで、各地域の環境史をより深く理解することを目指しています。

その他プロジェクト

植民地朝鮮の農村社会と水利

 松本教授のプロジェクトです。朝鮮の農村社会とその住民は植民地支配を通じ、いかに近代を受容したのか。植民地期の全羅道における水利事業を中心に、朝鮮の農村社会における植民地支配と近代化の実態を解明することを目的にしています。

百姓と百姓株式の比較研究

 戸石准教授のプロジェクトです。近世の百姓身分にとっては、村のメンバーシップと、ムラ・ノラ・ヤマの管理権と村への奉仕の義務のセットは同義であり、「百姓株式」と呼ばれていました。「百姓株式」は養子縁組の形をとって譲渡・売買されることもありました。国は違えど、似たような事例が近世の西インドや南インドにも認められ、「ワタン」や「ミーラース」と呼ばれています。このプロジェクトは国内の地域間比較・国際比較により、近世以降の日本の身分制度や社会の構造をより深く理解することを目的としています。

競争的資金獲得状況

近年の主な科学研究費補助金(代表者・分担者)

  • 科学研究費補助金(基盤B)「農村地域社会領域の重層性に関する比較史的分析-日本・西インド・朝鮮-」、17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)、研究代表者:松本武祝、2018-2020年度
  • 科学研究費補助金(基盤B)「高度経済成長期農家経済のミクロデータ分析-農業センサスの保存と活用の基盤確立ー」研究代表者:仙田徹志、2019–2023年度
  • ¥2,328,002; 'Past and Present of Governance of Rural Resources: Comparative Institutional Analysis of Japan and India’, funded by JSPS and ICSSR (Japan Society for the Promotion of Science & Indian Council of Social Science Research Bilateral Joint Research Project), (2017–2019), Co-Investigator.
  • 科学研究費補助金(基盤B)「日本・朝鮮・インド農村地域社会の比較研究-農業集落と広域地域単位(郷)に着目して」16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)、研究代表者:松本武祝、2015–2017年度
  • 科学研究費補助金(若手研究B)「近世後期日本における身分制度と農本主義バイアス」、 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)、研究代表者:戸石七生、2014-2017年度
  • 科学研究費補助金(基盤B)「(旧)水害常襲農村におけるリスク対応の変遷と社会的結束:日韓の地域比較分析」、10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)、研究代表者:松本武祝、平成2012–2015年度
  • 科学研究費補助金特別研究員奨励費「幕末百姓の養子慣行――江戸地廻り経済圏一山村における世帯と村落の再生産――」 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)、研究代表者:戸石七生、2007-2009年度

その他の研究費(学外)

  • £46,705; 'Contemporary Arts in Rural Development: Lessons from Japan and the UK', funded by ESRC and AHRC (UK-Japan Social Sciences, Arts and Humanities Connections grant), (2019-2020), Co-Investigator.
  • 徳川記念財団徳川奨励賞「近世南関東山村の養子慣行」50万円、研究代表者:戸石七生、2006年11月
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