研究室の研究面でのミッションは、ライフサイエンス分野・医療分野におけるイノベーションに関する社会科学的な研究を実施し発信していくことにあり、学生の研究テーマは全てこの範疇に入るものを対象としている。
バイオ分野の基礎研究の成果を産業振興に生かす取組みについては、基礎研究と応用展開とで異なるプレーヤーをつなぐナショナル・イノベーション・システムの価値連鎖をどのように設計するかというシステム設計の問題として捉えられ、経験論的なケーススタディを超えて、研究成果を産業に結びつけるための有効な知財戦略、技術移転システム、企業戦略、科学技術政策に関する新たなフレームワークの構築が求められている。
こうした問題意識に基づいてバイオ分野・先端医療分野におけるイノベーションの実態を実証的に分析した研究は少なく、そもそも産業のなかでどのようなイノベーションが起きているか、イノベーションそのものをどのように測定するかという一義的な問題に立ち戻り取り組んでいる。更にはそれらを裏打ちした知的財産権戦略、技術標準化戦略、イノベーション活動を担った組織や制度との関係、イノベーターとレギュレーターの相互作用、イノベーターとユーザーの相互作用を明らかにしていくことがこれからのイノベーション政策立案や企業戦略立案に重要であると考えている。
具体的には以下の領域で研究を行っている。当研究室への参加を検討する学生向けにテーマの多様性と具体的な研究のサンプルを提示するため、実施中のものや学会発表分までを掲載してあるので参考とされたい。テーマ設定は学生の自主性に基づいており、学生が持つ漠然とした問題意識は各人特有の世界観、経験、スキル、興味の反映であり、それを研究上の「Research Question」に再構築する作業は時間をかけて慎重に行っている。下記の研究領域の範囲であれば、投稿先ジャーナルが想定できる限りどのようなテーマでも学術論文としての研究課題に変換するようスタッフは鋭意努力している。科学の根幹は「方法」にあり、テーマの多様性は負担ではあるが許容範囲にあると考えている。
博士課程学生に対しては、自然科学系の研究経験者が初めて社会科学系の研究に着手する際の導入教育として、興味に沿ったテーマについての社会科学系の論文をサンプルとして雑誌会で報告してもらうといった基本的なトレーニングの他に、重回帰、因子分析、主成分分析、クラスター分析といった多変量解析の基礎の復習や、数学的には難解ではあるものの応用範囲の広い共分散構造解析のソフト(Amosによるパス解析)を使用してみるなど統計解析へのアレルギーを払拭できるように取組んでいる。
考え方のトレーニングとしては、「社会科学のリサーチデザイン」をテキストとして輪読し、「社会科学的に考えること」とはどういうことかについて最初の半年間を費やすようにしている。研究で重視しているのは自然科学も社会科学にも共通する「検証の方法」に対する考え方、特に検証のための観測可能性と観測がもたらす研究上の仮説に対する含意(Observable Implication)のデザインである。また、論文執筆・審査において常に論点となる、「選択バイアス問題とその対処」についても詳細な記述があり、有意がとれた結論に対する限定の記載方法についても理解を深めるようにしている。
更に、初期段階では、社会科学の論文構成と書き方の理解のためのリバースエンジニアリング的なトレーニングも取り入れている。自らの関心に近い内容を含む論文4〜5報に対して、背景・議論の展開方法とロジックを精査すると同時に、論文を引用する際の表現方法(直接引用・解釈引用)を引用文献の内容ととも分析する作業を行い、自らの研究ポジションの説明(査読時の主要なリジェクト理由)のトレーニングを実施している。
また、近年は、社会科学におけるデータ収集のための各種自動化技術やテキストマイニングを含む自然言語処理をデータ解析に取り入れる手法にも取り組んでおり、データサイエンスと社会科学の融合が必然となりつつある中で、メトリクスのためのデータ収集・処理のための自動化プログラムのライブラリーを構築し研究室で共有しながら、データドリブンな社会科学への展開も図っている。
(1)バイオ分野の知的財産戦略の分析
ライフサイエンス分野における知的財産権戦略を議論するための基礎となる研究に取り組んでいる。特にブレークスルーが起きたときに知的財産権戦略はどうあるべきか、新たな研究領域が発生した場合にどう取り扱われるべきかに着目している。
例えば、PCR特許やコーエン・ボイヤー特許などバイオ分野におけるノーベル賞クラスの研究成果に対して特許戦略はどう組まれたかについて特許ファミリー全体を対象としてクレーム概念と成立過程に着目する研究、ブランド薬とジェネリック薬を巡る攻防に見られる医薬品のライフサイクルマネジメントの実証的な分析、米国のジェネリック薬促進政策の分析とその一般化モデルの提唱とモデルを利用した遺伝子組替え種子産業の分析、審査官引用の特許価値の指標としての有用性の検討、特許成立性に与える因子を代表的な技術分野で比較して定量的に分析する研究などに取り組んでいる。
研究テーマ:
○医薬品のLCMマネジメントに関する研究(実施中)
小林英夫, 加納信吾, 「医薬品のライフサイクルマネジメント戦略に関するマクロ解析─ 米国における製薬大手各社の戦略とその独占販売期間延長効果 ─」, 2011研究技術計画学会要旨集 26: 749-752, 2011年10月15日, J-Globalリンク
大道寺謙吾, 安川聡, 加納信吾, 「医薬品LCM戦略としての新製剤戦略」、日本MOT学会2012年度年次研究発表会要旨集2013年3月23日
Kengo Daidoji, Satoshi Yasukawa and Shingo Kano, Effects of new formulation strategy on life cycle management in the US pharmaceutical industry, Journal of Generic Medicine (Published Online on 20-July-2014)
Yamanaka T, Kano S. Patent term extension systems differentiate Japanese and US drug Lifecycle Management, Drug Discov. Today, Volume 21, Issue 1, January 2016, Pages 111-117, doi:10.1016/j.drudis.2015.09.005
Yamanaka T, Kano S. Mapping LCM activities for blockbuster drugs in Japan based on approvals and patent term extensions, Drug Discov. Today, Volume 21, Issue 2, February 2016, Pages 306-314, doi: 10.1016/j.drudis.2015.11.002.
Takayuki Yamanaka & Shingo Kano, Strategic balance of drug lifecycle management options differs between domestic and foreign companies in Japan, Expert Opinion on Therapeutic Patents, Volume 26, Issue 4, 2016 DOI:10.1517/13543776.2016.1154944
Takayuki Yamanaka, Shingo Kano, Quantitative Analysis of the Role of Patents and Drug Approvals in Drug Lifecycle Management in Japan, Pharmaceutical Medicine, First online: 15 March 2016, DOI:10.1007/s40290-016-0141-y
〇製品-特許リンケージと知識サイクル
Chang Ching-Wen, Takayuki Yamanaka, Shingo Kano, The importance of Product-Patent Linkage-Comparison between pharmaceutical and GM seed industry, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2016年3月12日
Chang Ching-Wen, Takayuki Yamanaka, Shingo Kano, How to design a competing system -Creating a looping-out knowledge cycle model of the US pharmaceutical industry-, 16R0141, PICMET'16 Conference, J-Globalリンク
Chang Ching-Wen, Takayuki Yamanaka, Shingo Kano, An Enforced Loop-out Knowledge Flow Facilitates Industry Competition: Learning from the Pharmaceutical and Genetically Modified Seed Industries, Technovation, Volume 79, January 2019, Pages 11-24 (Accepted 10 June 2018), DOI:10.1016/j.technovation.2018.06.004
○東大ライフサイエンス特許の網羅的解析
高橋稔英, 加納信吾, プロパテント政策が大学特許出願に与えた影響−―東京大学農学部における特許出願データに基づく分析―2011研究技術計画学会要旨集 26: 506-509, 2011年10月15日, J-Globalリンク
新村和久, 山中隆幸, 加納信吾, 大学特許のライセンス収入に影響を与える因子に関する研究 -東京大学ライフサイエンス特許の事例報告-, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
安川聡,高橋稔英,加納信吾, 大学発特許出願の網羅的抽出及びその分析 −東京大学を事例として−, パテント, Vol.72, (3), 59-75, 2019, J-Globalリンク
加納信吾, 学生の発明帰属に関する国際比較研究, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会, 年次学術大会講演要旨集, 36: 437-442, 2021年10月31日
Kazuhisa Shimmura, Shingo Kano, Effects of Japan's past industry-academia collaboration reforms on university patent licensing income: the case of the University of Tokyo, International Journal of Technology Tranfer and Commercialisation, Vol. 20, No. 4, 2023
○ライフサイエンスにおける基礎研究の特許化スタイル分析
He J., Yamanaka T., Kano S., Mapping university receptor patents based on claim-embodiment quantitative analysis: A study on 31 cases from the University of Tokyo, World Patent Information, Volume 46, September 2016, Pages 49-55
○特許価値に関する研究
Satoshi Yasukawa, Shingo Kano, Validating the usefulness of examiners' forward citations from the viewpoint of applicants' self-selection during the patent application procedure, ScientoMetrics, June 2014, Volume 99, Issue 3, pp 895-909
安川聡,加納信吾, 特許出願段階における出願人の自己評価結果を用いた審査官前方引用件数の有用性の検証, 2013研究技術計画学会要旨集 28: 970-973, 2013年11月2日, J-Globalリンク
Satoshi Yasukawa, Shingo Kano, Comparison of examiners' forward citations in the United States and Japan with pairs of equivalent patent applications, ScientoMetrics, February 2015, Volume 102, Issue 2, pp 1189-1205
○特許率に影響を与える因子の定量的解析
田中克幸、田中耕一郎、清水初志、加納信吾、特許成立性に寄与する客観的指標の実証分析、パテント、Vol.63, No.9, 63-68, 2010, J-Globalリンク
(2)先端医療分野におけるイノベーションの測定
先端医療分野におけるイノベーションの実態を把握すること目的とした研究領域である。特許戦略、産学連携、企業戦略の実証分析の手段として特許DB・文献DBを用いたパテントメトリクス、ビブリオメトリクス分野の手法も用いるが、特定の技術・製品・企業に焦点をあてて、研究開発活動の測定方法の開発を通じて、イノベーション創出活動を実証的に分析していくことを目指す。
例えば、カプセル内視鏡の研究開発における大手企業とベンチャー企業の研究者ネットワークを時系列に比較して、各々のコア能力の形成過程を分析する研究などを実施している。また、よりマクロな視点に立ち、ライフサイエンス分野と他分野を比較しつつイノベーションを測定するという観点からは、特許分類概念の変遷がイノベーションの発生に相当することに着目し分類概念の変更を用いてイノベーションの程度を分析する研究も実施している。この他、「レギュレーションの整備がイノベーションを誘発する」という観点に立ったレギュレーションとイノベーションの相互作用に着目する研究を実施している。
※ 「規制なくして技術革新なし -最先端を走る技術、ルール作りが追いつかない」 (POLICY DOOR: 研究と政策と社会をつなぐメディア)
研究テーマ:
<医療のイノベーションの測定>
○個別化医療における製薬企業の能力に関する研究
Haruya, M., Kano, S. A New Look at the Corporate Capability of Personalized Medicine Development in the Pharmaceutical Industry, R&D Management, Volume 45, Issue 1, pages 94-103, January 2015(Online Published on 27-May-2014)
Mei Haruya, Satoshi Yasukawa, Shingo Kano, Corporate Knowledge Sourcing and Management Capability for Companion Diagnostics Development: A New Framework, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
〇個別化医療のシステム設計
松岡修, 山中隆幸, 加納信吾, 「検査の価値評価とイノベーション 子宮頸がんウィルス検査の事例研究」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
松岡修, 加納信吾, 「臨床検査における製品・サービス複合体の解析」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
佐藤真輔, 加納信吾, クリニカルシーケンシングの普及要件に関する研究, 2017研究・イノベーション学会年次学術大会講演要旨集, 32, 207-209, 2017年10月28日, J-Globalリンク
〇希少疾患における研究開発戦略
溝口裕邦, 山中隆幸, 加納信吾, 希少疾患の研究及び医薬品開発動向の日欧比較, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 393-397, 2015年10月11日, J-Globalリンク
Hirokuni Mizoguchi, Takayuki Yamanaka, Shingo Kano, Research and drug development activities in rare diseases: differences between Japan and Europe regarding influence of prevalence, Drug Discov. Today,Volume 21, Issue 10, October 2016, Pages 1681-1689 doi:10.1016/j.drudis.2016.06.014
Hirokuni Mizoguchi, Shingo Kano, Comparative analysis of correlations of research and development indicators for rare diseases among Japan, the US, and Europe, ScientMetrics,120, 361-374 (2019), doi:10.1007/s11192-019-03129-5
〇新技術の薬事承認前後の価値算定の政策設計への反映
白岩直子, 加納信吾, 診断と治療の融合における制度設計に関する研究, 日本MOT学会第14回年次研究発表会(2021年度)(2022/3/19)
Naoko Shiraiwa, Shingo Kano, Cost-Effectiveness of Multigene Sequencing Test and Treatment for Metastatic Non-Small Cell Lung Cancer: A Unique Setting in the Initial Adoption Phase in Japan Allowing Testing Only After Standard Treatment, Heliyon, 2024
〇ビブリオメトリクスによる先端医療の分析
伊東久仁, 山中隆幸, 加納信吾, 「再生医療研究と幹細胞研究における研究分野の分析」, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 209-212, 2015年10月11日, J-Globalリンク
樋口明子, 山野泰子, 坂田一郎, 加納信吾, 「医療ビッグデータ解析のための探索的研究−疾患シミュレーション研究のクラスター解析−」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
Chang Ching-Wen, 加納信吾, 「医療ビッグデータ解析のための探索的研究−カプセル内視鏡の知識ソース解析−」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
溝口裕邦, 山野泰子, 坂田一郎, 加納信吾, 「医療ビッグテータ解析のための探索的研究 − 希少疾患のビブリオメトリック解析 −」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
高橋亜紀子, 山野泰子, 坂田一郎, 加納信吾, 「医療ビッグデータ解析のための探索的研究−免疫抑制剤Tacrolimusのビブリオメトリクス解析−」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
高橋亜紀子, 加納信吾,ビッグデータを活用した医薬品ライフサイクルにおける学術活動の分析手法の検討〜免疫抑制剤Tacrolimusを事例として〜, 第32回 研究・イノベーション学会 年次学術大会講演要旨集 (32), 609-612, 2017-10-28, J-Globalリンク
〇グラントメトリクスによる先端医療の分析
加納信吾, グラントを分析単位とするグラントメトリク ス手法の開発, 第35回研究・イノベーション学会年次学術大会,1G02, 2020年10月31日
加納信吾, グラントメトリクスによる先端医療技術のトレンド分析, 情報の科学と技術, Vol.71,No.6, 263-269, 2021 https://doi.org/10.18919/jkg.71.6_263
加納信吾, Regulatory Horizon Scanningにおけるグラントメトリクスの利用, 第11回レギュラトリーサイエンス学会学術大会, 0-18, 2021年9月17日
加納信吾, グラントメトリクスを用いた先端医療の技術動向分析, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会,1F07, 2021年10月30日
<イノベーションとレギュレーション>
○先端医療分野におけるレギュレーション・ギャップ・マネジメントに関する研究(科研費基盤研究B, H19-H21:19330087)
中野壮陛,児玉文雄,加納信吾,デバイスラグの定義と測定、医療機器学, 79(5) : 273-285, 2009, J-Globalリンク
加納信吾,林裕子,中野壮陛, レギュレーションフロンティア概念に基づく先端医療のルール組成過程の解析, 2013研究・技術計画学会要旨集 28: 755-758, J-Globalリンク
○JST社会技術研究開発センター(RISTEX)「科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム」にて「先端医療を対象とした規制・技術標準整備のための政策シミュレーション」(H25-H28)
林裕子, 加納信吾, 「境界組織に着目したレギュレーターとイノベーター間相互作用の分析フレームワーク構築」, 日本MOT学会2013年度年次研究発表会要旨集2014年3月15日
林裕子, 加納信吾, 「戦略的レギュレーションがもたらすイノベーション:先端医療を事例として」, 日本MOT学会2013年度年次研究発表会要旨集2014年3月15日
伊藤紗也佳, 加納信吾, 「再生医療分野におけるルール組成初期過程のフレームワーク分析」, 日本MOT学会2013年度年次研究発表会要旨集2014年3月15日
Shingo Kano, How innovation and regulation interact? A new definition of regulatory space and its implication for technology assessment, 科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム 第3回国際ワークショップ "TA under Pressure", July 11th 2014, 書籍化バージョンは、Shingo Kano, "Technology Provider and Receiver Interactions: The Capability Threshold Concept and Its Application to Technology Assessment," Technology Assessment in Japan and Europe, KIT Scientific Publishing, Karlsruhe, p147-161, 2016
Shingo Kano, Sayaka Ito, How technology forecasting affects the jurisdiction of technology - A case of Japanese medical device forecasting survey -, Technology Assessment in East Asia: Experiences and New Approaches, 2nd European TA Conference: The Next Horizon of Technology Assessment, Berlin, Germany, February 25-27, 2015
Shingo Kano, The Concept of Regulatory Frontier as a Boundary of Jurisdiction in Medicine: A Case of Regenerative Medicine in Japan, PaperID_14A0105, PICMET2014, Kanazawa
加納信吾, 「イノベーションとレギュレーションの相互作用-先端医療のルール組成を事例として」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
木戸舞, 山中隆幸, 中江裕樹, 加納信吾, 「先端医療における日本主導の技術標準形成過程の分析〜ISO16578の事例研究〜」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
伊東久仁, 山中隆幸, 加納信吾, 「日米欧 再生医療関連ガイドラインの国際比較 ガイドラインの分析フレームワークの構築」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
Kuni Itoh and Shingo Kano, Comparison of international guidelines for regenerative medicine: knee cartilage repair and replacement using human-derived cells and tissues, Biologicals, Volume 44, Issue 4, July 2016, Pages 267-270 doi:10.1016/j.biologicals.2016.04.003
伊藤紗也佳, 加納信吾, 「技術予測における技術分類概念が医療のルール策定に与える影響の解析〜次世代医療機器評価指標ガイドラインを事例として〜」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
林裕子, 加納信吾, 「医療分野の国際ルール組成における境界組織の分析 -ICHS7B/E14を事例として-」, 日本MOT学会2014年度年次研究発表会要旨集2015年3月14日
林裕子, 加納信吾,「先端医療のレギュレーション策定における媒介機能の分析」, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 15-19, 2015年10月11日, J-Globalリンク
加納信吾, 「レギュラトリー・イニシアティブに関する研究 -新技術に対応したルール組成の国際競争力の要因分析-」, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 11-14, 2015年10月11日, J-Globalリンク
石田瑞, 加納信吾, 「先端医療におけるレギュラトリーサイエンスの発生過程に関する研究」, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 229-232, 2015年10月11日, J-Globalリンク
加納信吾, MOT研究における未来研究手法の組込み -シナリオプランニング技法利用上の課題-, 日本MOT学会2015年度年次研究発表会要旨集2016年3月12日
Shingo Kano, Interaction Analysis between Innovation and Regulation - The concept of regulatory science as a process (RaaP) and its applications -, 16R0141, PICMET'16 Conference, J-Globalリンク
加納信吾, 先端医療を対象とした規制・技術標準整備のための政策シミュレーション, 第18回SciRexセミナー, 2016年10月25日@霞が関ナレッジスクエア エキスパート倶楽部
加納信吾, 先端医療の薬事規制におけるルール・オブ・ルールに関する研究, 第31回研究・イノベーション学会年次学術大会 2I03, 2016年11月5日
木戸舞, 加納信吾, 薬事規制と技術標準のリンケージ解析 -次世代医療機器・再生医療等製品評価指標を事例に-, 第31回研究・イノベーション学会年次学術大会 31: 732-735, 2016年11月5日, J-Globalリンク
永倉千沙, 加納信吾, 先進医療におけるレギュラトリーパスの選択に関する研究 -癌細胞免疫療法を事例として-, 第31回研究・イノベーション学会年次学術大会 31: 736-739, 2016年11月5日, J-Globalリンク
林裕子, 加納信吾, 政策バリューチェンにおける媒介組織・機能の変遷, 第31回研究・イノベーション学会年次学術大会 31: 1-4, 2016年11月5日, J-Globalリンク
第18回SciREXセミナー「イノベーションとレギュレーションの共進化」(2016年10月25日)
永倉千沙, 加納信吾, 先端医療におけるレギュラトリーパスの選択に関する研究 - 遺伝子治療・再生医療の事例分析 -, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
木戸舞, 加納信吾, 「先端医療ガイドラインの引用分析によるマッピング手法の開発−薬事規制と技術標準のリンケージ解析を中心に−」, 日本MOT学会2016年度年次研究発表会要旨集2017年3月25日
加納信吾, 医療におけるIoTとレギュレーション, 第32回研究・イノベーション学会年次学術大会 32: 464-467,2017年10月29日, J-Globalリンク
Shingo Kano, The Role of Social Science on Regulatory Science - The approach and its contribution -, 第5回JMACシンポジウム「バイオ大量データ時代のmiRNA最新研究から国際標準開発まで」 シンポジウム要旨, 2017年11月2日
〇JST社会技術研究開発センター(RISTEX)「科学技術イノベーション政策のための科学 研究開発プログラム第2期」にて「先端医療のレギュレーションのためのメタシステムアプローチ[JPMJRX17B2]」(H29-R3)
加納信吾, Regulatory Horizon Scanning に関する研究 -医療のレギュレーションに特化した技術予測手法の開発-, 日本MOT学会2017年度年次研究発表会要旨集2018年3月17日
Sayaka Itoh, Shingo Kano, Technology Forecasting for Medical Devices Guidance Formulation: A Case Study in Japan, Therapeutic Innovation & Regulatory Science (2018年7月12日受理)
Shingo Kano, Reference Architecture Model in Medicine -A Case of DNA Mircoarray Diagnosis as a Primary Lesson-, 18R0180, PICMET'18 Conference, DOI:10.23919/PICMET.2018.8481978
Sayaka Itoh, Shingo Kano, Text Mining Medical Device Guidelines to Explore Classification of Technologies, 18R0177, PICMET'18 Conference, DOI:10.23919/PICMET.2018.8481982
岡村慶彦,加納信吾,低温輸送における規格・ガイダンスの比較研究,第9回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-1],2019年9月7日, J-Globalリンク
有馬宏和,加納信吾,AI適用医療機器の統一評価基準モデルの検討,第9回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-2],2019年9月7日, J-Globalリンク
伊藤紗也佳,加納信吾,レギュラトリーサイエンス辞書の試験的な整備とテキスト分析への利用,第9回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-4],2019年9月7日
内島大地,加納信吾,医療評価技術普及プロセスの分析フレームワーク構築とその利用,第9回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-5],2019年9月7日, J-Globalリンク
伊藤紗也佳,加納信吾,医療機器審査ガイドラインの体系的分析−テキストマイニング手法の導入を中心として−,公益財団法人医療機器センター付属医療機器産業研究所, リサーチペーパーNo.28, 2019年12月25日
内島大地,加納信吾,医療評価技術利用促進のための研究開発プロジェクトの比較研究,第10回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-14],2020年9月11日
五十嵐祐子,加納信吾,医療機器の承認等審査における新しさの認識の違いに対する日米比較, 第35回研究・イノベーション学会年次学術大会, 35: 517-521, 2020年11月1日
Hirokazu Arima, Shingo Kano, Integrated Analytical Framework for the Development of Artificial Intelligence-Based Medical Devices, Ther Innov Regul Sci (2021). (Accepted:2021/4/1, Published:2021/4/19) https://doi.org/10.1007/s43441-021-00292-x
内島大地,加納信吾,Research Tool, Development Tool, Clinical Toolの概念整理と政策分析への利用,第11回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-17],2021年9月17日
有馬宏和, 加納信吾, 医療機器規制がAIベース医療機器の開発に与える影響の国際比較, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会, 36: 490-494, 2021年10月31日
櫻井俊, 加納信吾, 医療領域におけるイノベーションの医療と非医療の明確化, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会, 2G20, 2021年10月31日
冨永俊輔, 加納信吾, 組合せ製品の制度設計における課題の分析〜空飛ぶクルマと医療製品の比較から〜, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会, 36: 824-829, 2021年10月31日
林裕子, 加納信吾, 先端医療技術の水平ガバナンス形成における境界組織の役割, 第36回研究・イノベーション学会年次学術大会, 36: 830-835, 2021年10月31日
有馬宏和, 加納信吾, 人工知能をベースとした医療機器プログラムの規制に関する調査研究, 公益財団法人医療機器センター附属医療機器産業研究所, リサーチペーパー No.37, 2022年7月29日
加納信吾, ルール整備の予見可能性に関わるツール開発・能力開発上の課題, 第12回レギュラトリーサイエンス学会学術大会,シンポジウム9:AI医療機器に関する規制の導入プロセスと国際比較 ―今後の人材育成を踏まえてー, 2022年9月10日
冨永俊輔, 加納信吾, 組合せ製品の制度設計における国際比較研究−空飛ぶクルマの事例研究−,日本MOT学会第14回年次研究発表会(2022年度)年次学術大会講演要旨集, 36: 824-829(2023/3/11)
Yoshihiko Okamura, Shingo Kano, Comparative analysis of rule elements for transportation of cell therapy products among regulations and standards, Regenerative Medicine, Published Online:21 Jun 2023
岡村慶彦, 加納信吾, 細胞加工製品の輸送における規制設計に関する研究, 第13回レギュラトリーサイエンス学会学術大会[O-12],2023年9月8日
加納信吾, MPSのTool Quallificationに向けた論点整理, 第13回レギュラトリーサイエンス学会学術大会,,シンポジウム2:生体模倣システム(Microphysiological System:MPS)の行政受容に向けた行程作りはどうあるべきか−最新の国内外動向を元に考える, 2023年9月8日
有馬宏和, 加納信吾, AIベース医療機器規制の国際比較研究:ローカル適応型製品戦略の最適化に向けて, 日本MOT学会誌2023-1 (技術と経済, 2023年10月号,p50-62)
Daichi Uchijima, Shingo Kano, International comparison of Qualification Process for Medical Product Development Tools,Therapeutic Innovation & Regulatory Science,Volume 58, p663-677, (2024)
(3)ナショナル・イノベーション・システム
ナショナル・イノベーション・システムとしての我が国の制度・組織、科学技術政策に関する研究を行っている。技術移転を解析するためのモデルの構築とその適用、大規模解析によるファクトリー・サイエンス化がライフサイエンスの研究進展にどのように影響を与えたか、バイオインフォマティクス分野における科学技術政策の評価、産業のパラダイム転換の分析などを実施している。
研究テーマ:
<ライフサイエンス分野の科学技術政策>
○科学研究ツールにおける科学技術政策の研究 -DNAシーケンサーを例として-(実施中)
○バイオインフォマティクス分野の科学技術政策に関する研究(実施中)
柳澤直宏、加納信吾、「日本のバイオインフォマティクス政策のマクロビュー 〜グラントデータに基づくインフラ型プロジェクトとアプリケーション型プロジェクトの利用関係の分析〜」、2011研究技術計画学会要旨集 26: 222-225, 2011年10月15日, J-Globalリンク
<技術移転に関する研究>
○産学連携における技術移転モデルの構築
Shingo Kano, “Chapter 14: The lnnovation Agent and Its Role in University-Industry Relations,” Industrializing Knowledge (MIT Press, edited by Lewis M. Branscomb, Fumio Kodama, Richard L. Florida), pp.365-384, 1999
加納信吾,「産学連携の選択肢の比較分析」, 蛋白質核酸酵素, Vol.45, No6, 928-934, 2000
加納信吾、産学連携における技術移転モデルの導出とその比較分析 −技術移転有効フロンティアの概念とその応用−、BMAジャーナル(旧ビジネスモデル学会誌)、p1-10, Vol.1, No.1,2001
加納信吾、「技術移転の境界とバイオベンチャーの役割」、文科省科学技術政策研究所主催『国際コンファレンス '04 研究開発と「企業の境界」- バイオテクノロジーの産学連携と企業間提携 -』, 2004年2月12日
Shingo Kano, “From Science to Innovation: The Boundary of Technology Transfer and the Role of Start-up Firms in Biotechnology,” International Conference on 2004 Industrial Technology Innovation: Growth Engines of the Innovation-driven Economy, Session IV: Bridging the Innovation Gap, 19-20 August 2004, Taipei台湾経済研究院主催
加納信吾、吉久保誠一、「Receiver Active Paradigmによる産学連携メカニズムの解明−TOTO/東京大学の光触媒における産学連携事例分析」、企業との対話による実理融合MOT教材開発(芝浦工業大学専門職大学院工学マネジメント研究科),2008年3月25日(助成金報告書)
Fumio Kodama, Shingo Kano, Jun Suzuki, “Chapter 15: Beyond Absorptive Capacity: The Management of Technology for a Proactive Corporate Strategy toward University-Industry Links,” How Universities Promote Economic Growth (World Bank, edited by Shahid Yusuf and Kaoru Nabeshima), Direction in Development 38333, p241-251, 2008
<技術移転モデルを用いた解析>
○企業のノンコア領域における産学連携ブリッジ機能に関する研究(実施中)
山下穣, 安川聡, 加納信吾, 「企業のノンコア技術領域における産学連携ブリッジ機能に関する研究(2)」、日本MOT学会2013年度年次研究発表会要旨集2014年3月15日
山下穣, 安川聡, 加納信吾, 「企業のノンコア技術領域における産学連携ブリッジ機能に関する研究」、日本MOT学会2012年度年次研究発表会要旨集2013年3月23日
○技術移転モデルのエネルギー分野への適用
宮坂輝彦、加納信吾、「新技術の事業化におけるビジネスモデルと政策支援の評価―技術移転有効フロンティアを用いた風力発電の事例分析―」、ビジネスモデル学会誌, Vol.12(2013)
宮坂輝彦、加納信吾、「新技術の事業化におけるビジネスモデルと政策支援の評価―技術移転モデルによる風力発電の事例分析―」、2012ビジネスモデル学会秋季大会要旨集 2012年10月21日
宮坂輝彦、加納信吾、「新技術の事業化における既存企業のポテンシャルと限界−電力会社の風力発電導入を事例として−」、2009ビジネスモデル学会秋季大会要旨集 2009 年10月3日
<ベンチャー企業のエコシステム>
〇ベンチャー企業の評価指標開発
田島照久、山中隆幸、加納信吾、「スタートアップ企業における助成金の位置づけと企業評価指標に関する研究」, 2015研究・技術計画学会要旨集 30: 923-926, 2015年10月11日, J-Globalリンク
〇ベンチャー企業のマネジメント
新渡俊一, 加納信吾, 大学発プラットフォーム型バイオベンチャー企業のマネジメントに関する研究, 研究・イノベーション学会年次学術大会講演要旨集2019, 34: 534-537, J-Globalリンク
Shunichi Arato, Shingo Kano, Platform technology management of biotechnology companies in Japan, Journal of Commercial Biotechnology, Vol. 26 No. 3 (2021): Vol. 26 No. 3 (2021)
<産業パラダイム分析>
○医薬品産業の業界再編
加納信吾、山本功、21世紀の医薬品産業-業界再編の構図-、財界観測,60(4),p64-95,1995
○発酵工業のパラダイム転換
加納信吾、アミノ酸発酵工業のイノベーション・モデル考、バイオサイエンスとバイオインダストリー、Vol.65, No.3, 33-38, 2007, 別刷バージョン
加納信吾、「4章 パラダイム転換の構造分析:日本発アミノ酸工業の100年」、技術潮流の変化を読む(日経BP社、児玉文雄編)、2008年
○産業比較分析(「産業と技術の比較研究」商工会館・調査研究事業)
加納信吾(1-2、自動車に関する日米摩擦の経緯)、エレクトロニクス産業と自動車産業、H23年度報告書
加納信吾(第3章 モジュール化の進展)、製造業の「技術融合」から「技術・サービス」融合への転換、H24年度報告書
加納信吾(第6章 国家プロジェクトとしての再生医療)、国家プロジェクトの変遷と技術パラダイムシフト、H25年度報告書
加納信吾(第4章 鉄道インフラ輸出における競争条件)、社会インフラの国際競争力、H26年度報告書
加納信吾(「社会インフラの輸出競争力(高速鉄道網)」事例比較から見た競争力の分析視点−安物買いの銭失いは防げるか―)、平成26年度調査研究事業公開セミナー
加納信吾(第4章 ガラパゴス現象の定義と検証課題, 第9章 ガラパゴス現象のレバレッジ・シナリオ)、社会インフラの国際競争力II、H27年度報告書
加納信吾(第6章 医療におけるIoTとレギュレーション)、IoTの事例とその本質、H28年度報告書
加納信吾(第8章 インダストリーアーキテクチャモデルの医療分野への適用)、IoTの事例とその本質U、H29年度報告書
加納信吾(第8章 医療におけるIoT -スマート治療室-)、IoTの事例とその本質V、H30年度報告書
加納信吾(第6章「医療におけるIoT コロナが進めたCPSとしてのオンライン医療」)、「第4次産業革命の到来 ‐CPS [Cyber-Physical-Systems]に関する分析(II)‐ 」、2020年度報告書
加納信吾(第4章「オンライン診療 2.0 IT で激変する日本の医療」)、「DX(Digital Convergence)への変化 - CPS [Cyber-Physical-Systems]に関する分析(III)」、202年度報告書
<その他>
加納信吾, MOT教育の役割, 精密工学会大会学術講演会講演論文集 2007, J-Globalリンク
加納信吾, Chemogenomicsからのアプローチ ケモゲノミクス動向 アライアンスを中心に, Human Science (Tokyo) 2005, J-Globalリンク
吉田廣, 渡辺孝, 児玉文雄, 加納信吾, ドコモとノキアの携帯電話における製品進化軌道の比較, 研究・技術計画学会年次学術大会講演要旨集 2010, 25, 674-677, J-Globalリンク
<社会科学系のジャーナルについて>
Business and Managementに関するジャーナルのプロファイルについては以下を参照のこと。
The Business and Management 2019 CiteScores
|