バイオ知財コース

<研究室のミッション>  研究の現場では常に新しいシーズが発生しているが、研究者はその成果をどう応用展開するかという観点からも成果を複眼的に捉えることも必要となる。研究上のブレークスルーは新しいビジネスモデルを要求しており、基礎と応用は表裏一体なものとして論文と特許を同時に構想し、成果の活用形態を個々の研究者のレベルでデザインする能力が求められている。このためには時間と経験を要するが、倫理、特許、標準、規制、ビジネス、社会情勢、政策などを鳥瞰的に捉える視点の育成が重要であり、大学院の早い段階から触れていくことが将来の糧となる。
 当研究室は、本学の生命科学系の研究者・大学院生を対象に、研究成果の取り扱いに関して「論文発表以外のパスとしての知的財産」、「事業戦略としての技術標準」、「新規技術を制御するルール」を三位一体として包括的に取り扱うリテラシーを構築していくためのカリキュラム開発と経験豊富な講師陣による教育の実践、更にはその基盤となる知的財産・イノベーション戦略に関する実証的な研究活動を通じて、知財戦略・技術標準戦略の構築、イノベーション政策の立案、レギュレーションへの対応、企業の研究開発マネジメントの実行に必要な能力を具備した人材を養成していくことをミッションとしている。

 <NEWS>
内島さんの論文、「International comparison of Qualification Process for Medical Product Development Tools」がTherapeutic Innovation & Regulatory Science にacceptされました(受理日2024/2/10)
新村さんの論文、「Effects of Japan’s past industry-academia collaboration reforms on university patent licensing income: the case of the University of Tokyo」がInt. J. Technology Transfer and Commercialisationに掲載されました(受理日2023/11/10)
セミナー「研究開発の現場を知る2023」を11月29日(火13:00-17:00に開催します。→プログラム詳細
有馬さんの論文、「AIベース医療機器規制の国際比較研究:ローカル適応型製品戦略の最適化に向けて」が日本MOT学会誌に掲載されました [技術と経済, 2023年10月号,p50-62](受理日8月2日)
日本学術会議 先端医療技術の社会実装ガバナンスの課題検討分科会(分科会委員長:加納信吾)より、提言「革新的医療製品の評価技術を迅速に適格性認定するための5つの提言」を発出しました(9月26日)
AMED 令和5年度 再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム(再生・細胞医療・遺伝子治療研究実用化支援課題(事業化戦略支援課題)「再生・細胞医療・遺伝子治療開発における知財と事業化の支援課題」(研究代表者:長村文孝教授、東京大学医科学研究所)に分担研究者として参加します(9月25日)
第13回レギュラトリーサイエンス学会学術大会 発表2件。シンポジウム2:生体模倣システム(Microphysiological System:MPS)の行政受容に向けた行程作りはどうあるべきか−最新の国内外動向を元に考える,加納「MPSのTool Quallificationに向けた論点整理」, 一般口演3 岡村「細胞加工製品の輸送における規制設計に関する研究」(2023/9/8)
岡村さんの論文「Comparative analysis of rule elements for transportation of cell therapy products among regulations and standards」がRegenerative Medicine にacceptされました(受理:2023年5月17日、オンライン公表:2023/6/21)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)により、DNAチップに関する開発ガイドラインのバイオ計測技術コンソーシアム(JMAC)への移管と活用を周知するための、医療機器開発ガイドライン(手引き)移管フォーラムが開催されました(2023/3/24)。
日本MOT学会第14回年次研究発表会(2022年度)(2023/3/11) 発表2件。冨永「組合せ製品の制度設計における国際比較研究−空飛ぶクルマの事例研究−」, 加納「特別講演:オンライン診療2.0−産業創出・技術進化サイクルによる分析−」
日本MOT学会「デジタル田園都市研究会」 第3回「病院からの検査の分離のためのデバイス開発-」を開催します(2022/12/20)。
セミナー「研究開発の現場を知る2022」を11月22日(火13:00-17:00に開催します。→プログラム詳細
日本学術会議 公開シンポジウム「新興医療評価技術の適格性認定システムの構築とその課題」(先端医療技術の社会実装ガバナンスの課題検討分科会 主催)を11月21日(月)13:00-17:30に東京大学医科学研究所 講堂にて開催します(ウェビナー併設)。→プログラム詳細
日本MOT学会「デジタル田園都市研究会」 第2回「IoT,ICTを利用したオンライン診療の課題 -プラットフォーム提供側と診療実施側の事例から-」を開催します(2022/9/20)。
第12回レギュラトリーサイエンス学会学術大会 発表1件。シンポジウム9:AI医療機器に関する規制の導入プロセスと国際比較 ―今後の人材育成を踏まえてー,加納「ルール整備の予見可能性に関わるツール開発・能力開発上の課題」(2022/9/10)
公益財団法人医療機器センター附属医療機器産業研究所 リサーチペーパー No.37 「人工知能をベースとした医療機器プログラムの規制に関する調査研究」を発表しました(有馬・加納)(2022/7/29)。
日本MOT学会「デジタル田園都市研究会」 第1回「医療のDXを考える」を開催します(2022/7/19)。
AMED「医療機器開発ガイドラインのためのガイドライン策定調査」の医療機器開発ガイドラインの手引き策定委員会、医療機器開発ガイドライン作成手引きタスクフォースに参加します(加納)。(2022/6/28)。
[商工会館調査研究事業]技術と産業の比較研究 2021年度報告書「DX(Digital Convergence)への変化 - CPS [Cyber-Physical-Systems]に関する分析(III)」第4章「オンライン診療2.0 - ITで激変する日本の医療 -(執筆:加納信吾)」が発行されました(2022/6/1)。
外務省 外交・安全保障調査研究事業「経済安全保障分野における主要国の動向(米中欧)と日本が採るべき政策(東京大学未来ビジョン研究センター)」に技術動向班メンバー(バイオ担当)として感染症対策の調査分析に参加します(2022/4/1)。
日本MOT学会第13回年次研究発表会(2021年度)(2022/3/19)にて、白岩さんの発表「診断と治療の融合における制度設計に関する研究」がStudent Award「銀賞」を受賞しました。
日本MOT学会第13回年次研究発表会(2021年度)(2022/3/19) 発表7件。伊藤「技術予測とルール開発の橋渡しに必要な組織の機能に関する考察〜医療機器分野における過去事例に学ぶ〜」, 落石「日本の製薬企業の社内研究活動20年間の変遷 -特許出願データによる分析-」, 姜露「低価格医療機器の普及に関する研究」, 有馬「人工知能技術を利用した医療機器の薬事規制と製品設計に関する考察」, 白岩「診断と治療の融合における制度設計に関する研究」, 新渡「プラットフォーム型バイオベンチャー企業の研究開発マネジメントの新たな分析手法の開発」, 加納「コロナが進めたオンライン診療― 産業創出・技術進化サイクルによる分析 ―」(ベストペーパーアワード優秀賞)
新渡さんの論文「Platform technology management of biotechnology companies in Japan」がJournal of Commercial Biotechnologyにacceptされました [(2021) 26(3), 39-50.]。(受理:2021年12月9日、オンライン公表:2021年12月21日)
【公募】特任研究員を募集します(特定短期)。特任研究員A, 特任研究員B(締切11月19日)
研究・イノベーション学会第36回年次学術大会(10/30,31) 発表6件。有馬「医療機器規制がAIベース医療機器の開発に与える影響の国際比較」, 冨永「組合せ製品の制度設計における課題の分析〜空飛ぶクルマと医療製品の比較から〜」, 加納「学生の発明帰属に関する国際比較研究」, 櫻井「医療領域におけるイノベーションの医療と非医療の明確化」, 加納「グラントメトリクスを用いた先端医療の技術動向分析」, 林「先端医療技術の水平ガバナンス形成における境界組織の役割」。
セミナー「研究開発の現場を知る2021」を10月8日(金)13:00-17:00に開催します。→プログラム詳細
第11回レギュラトリーサイエンス学会学術大会(9/17,18) 発表2件。内島「Research Tool, Development Tool, Clinical Toolの概念整理と政策分析への利用」、加納「Regulatory Horizon Scanningにおけるグラントメトリクスの利用」。
医療イノベーションコース(バイオイノベーション政策分野、公共政策研究分野、先端医療開発推進分野)の学生の年次研究発表会「MIサマーフェスタ2021」を開催しました。ゲストコメンテーター4名を含む教員10名、学生21名、OB/OG5名、見学1名の合計37名が参加しました(2021年8月28日)。
研究・イノベーション学会 第36回シンポジウム「COVID-19が明らかにしたイノベーションシステムの課題」にパネリスト・コーディネーターで参加しました(2021年8月27日)。
日本学術会議に薬学委員会・政治学委員会・基礎医学委員会・総合工学委員会・機械工学委員会・材料工学委員会にまたがる横断的な合同委員会として新規に設置提案した「先端医療技術の社会実装ガバナンスの課題検討分科会」が承認され、第1回委員会を開催しました(2021年8月5日)。
AMED「医療機器開発ガイドラインの今後のあり方に関する調査」に参加します。(2021年6月30日)。
情報の科学と技術に「グラントメトリクスによる先端医療技術のトレンド分析」を発表しました(2021年6月1日)。
JAAME-MDSI 2021年度(第13期)調査研究助成【公募型リサーチペーパー】に有馬さんの提案「人工知能をベースとした医療機器プログラムの規制に関する調査研究」が採択されました(2021年4月30日)。
商工会館・調査研究事業【産業と技術の比較研究】2020年度報告書「第4次産業革命の到来 ‐CPS [Cyber-Physical-Systems]に関する分析(II)‐ 」にて、第6章「医療におけるIoT コロナが進めたCPSとしてのオンライン医療」を発表しました(2021年4月19日)
【第6回MDSI Activities】(医療機器センター主催)「Innovation & Regulation -医療機器の開発と国際標準、規制」を2021年4月12日(水)13:00-15:30に参加しました
有馬さんの論文「Integrated analytical framework for the development of artificial-intelligence-based medical devices」がTherapeutic Innovation & Regulatory Science にacceptされました(受理:2021年4月1日、オンライン公表:2021年4月19日)
S-FAIR研究会「Regulatory Horizon Scanning」を2021年3月17日(水)17:30-19:30にオンラインで開催します
S-FAIR研究会「日本型境界組織としてのCIBER ‐バイオバンクを題材として‐」を2021年2月17日(水)17:30-19:30にオンラインで開催します
S-FAIR研究会「Organ-on-a-Chipのアプリケーション開発とレギュレーションの課題」を2021年1月20日(水)17:30-19:30にオンラインで開催しました
DIA日本年会2020にて、セッション「新規医療評価技術の普及に向けたルール・オブ・ルールの考え方」【11月10日(火)】を実施しました。→セッション詳細
伊藤さんの助成金報告書「医療機器審査ガイドラインの体系的分析−テキストマイニング手法の導入を中心として−」(公益財団法人医療機器センター付属医療機器産業研究所 リサーチペーパーNo.28)が発行されました.エグゼクティブサマリー(2019年12月25日)
M1の大石さんの研究が公益財団法人医療科学研究所の令和元年度助成対象に採択されました(テーマ:医療機関を核とした産官学連携による医療クラスター形成の成功要因分析)。(2019年10月1日)
第81回STIG PoPセミナー「エビデンスとプロセスの相互作用で厚生労働分野のイノベーションを加速できるか?―EBPMのさらなる進展を見据えてー」(2019年10月8日)開催
シンポジウム「第2回 イノベーションとレギュレーションの共進化」(2019年9月19日)開催
溝口さんの論文「Comparative analysis of correlations of research and development indicators for rare diseases among Japan, the US, and Europe」がScientometricsに受理されました(2019年5月15日)
RISTEX POLICY DOORに記事「規制なくして技術革新なし」が掲載されました(2019年4月)。
安川先生、高橋さんの論文「大学発特許出願の網羅的抽出及びその分析 -東京大学を事例として-」がパテント誌に受理されました パテント, Vol.72, (3), 59-75, 2019