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 Vol.40 2010年 12月号 別冊

学問はわくわくするほどおもしろい!研究者はどきどきするほどかっこいい!
(ACADEMIC GROOVE 帯広告より)

東大発信の学問ルネッサンス

大学院生から後輩へ ~出張授業という取り組み~“Back to Alma mater Project( BAP)” は大学院生が学問の魅力を伝えるために自らの出身高校で授業を行うプロジェクトであり、平成20年度東京大学学生企画コンテストの優秀賞を受賞されています。今回の別冊記事ではBAP 代表の宮武広直さん(理学系研究科物理学専攻博士課程2 年)と、実際に出張授業を行われた島田昭仁さん(工学系研究科都市工学専攻博士課程3 年)のお二人にお話を伺いました。―授業の内容について教えてください。島田さん(以下島田):大学とはどういったところであるか、高校から大学へいたるまでの自分自身の経験など進路に関わることを授業の前半に話し、後半は自分の専門である都市計画について掻い摘んで説明しました。今回の授業では2 年生全員を対象としたのですが、現在進路の選択に迷っている生徒もいるとのことでしたので、前半はかなり忠実に自分のことを話しました。一方で後半の部分は高校生には難しい内容だということもあり、あまり専門的になりすぎないようにし、興味を持ってもらえるかなというレベルでお伝えしました。―なぜ出張授業を行なおうと思われたのですか?島田:出身高校(湘南高校)の現在の様子を知りたかったというのもありましたが、自分のプレゼンテーション能力を向上させたいというのもありました。アウトリーチ活動というのは都市工学の中でも重要なので、出張授業は非常に良い機会だと感じています。学会はもちろん、市民のみなさんの前で説明する機会もあるのですが、大体、話の内容が難しいと言われてしまうことが多いですね。宮武さん(以下宮武):高校生は大学へ行ったあとにその先に何があるのかということをあまり考えずに大学受験をしてしまうことが多いと思います。団体としてのBAP のモチベーションは、そうなってしまわないように、ある一種のキャリアパスとして、こんなのがありますよというのが具体的に提示出来ればというのがあります。大学院生は高校生と歳があまり離れていない上、高校生にとって直接の先輩なわけですから、自分の将来像を具体的にイメージすることができると考えています。学部生ですとやはり受験の話や大学生活を始めた頃の話に終始してしまって研究の話は難しいですしね。実際に高校の先生方も受験の話などよりは、研究者というものが実際にどういう生活をしているのかという話を求めている場合が多いです。―実際に授業を行われてみてどうでしたか?島田: 2 年生全員を対象とした授業でしたので、全員を満足させることは難しかったですが、それでもアンケートでは半分以上の人が面白かったと回答してくれました。準備は大変でしたけどね。BAP では本番のスライドを用いての練習会というものを行っています。そこでわかりにくい箇所を指摘してもらえたのはありがたかったです。現在は自分が練習会でアドバイスをする側にまわりながら、異なる専門分野の人との交流により知的好奇心を刺激されています。―大学院生側にもメリットは大きそうですね。宮武:研究者には社会に自分達の行っていることをきちんと説明する責任があると思います。研究者になりたい人は大学院のうちからそういった意識を持っておくことが重要だと思いますね。BAP としてはひとりでも多くの大学院生に、大学院生のうちにこういった活動を経験しておいてもらいたいと思ってやっています。BAP の場合は文系についても出張授業を行っていますが、特に理系の場合、近年理科離れが叫ばれ、たとえ日本人がノーベル賞を受賞したとしてもそのほとぼりはすぐに冷めてしまう。この現状は好ましくない。出張授業を通して、大学院生はもちろん、高校生にも「理科の大事さ」ひいては「学問の大切さ」ということを認識してもらいたいと思います。高校生のみなさんは大学院生の熱のこもった授業、うけてみたいと思いませんか?また、大学院生のみなさんは自分の学んでいることの魅力を後輩に伝えてみたくはないですか?代表の宮武さんはインタビューの最後をこんな言葉で締めくくって下さいました。宮武:なんで自分たちが研究を行っているのか、が重要だと思っています。自分たちが面白いと思っているから研究しているのであって、そこに何らかの情熱があるはずなのです。Back to Alma mater Project のホームページ、Twitter アカウントはhttp://sc.sp.s.u-tokyo.ac.jp/bap/@BAPtweet です。(インタビュアー 伊與木 健太)
(インタビュアー 沼田 恵里)





 2010年度から工学系研究科長・工学部長に就任された応用化学専攻の北森武彦教授に、これから工学部はどのように変わっていくのか、今の工学部の課題と強みについて語っていただきました。


北森 武彦教授
工学系研究科長・工学部長
応用化学専攻

②北森先生研究紹介 マイクロ流路で作る「小さな実験室」

 「ガラス基板上にマイクロ・ナノスケールの「小さな実験室」を構築する」北森先生の研究室では、ガラス基板にマイクロスケールの流路を彫って作った「マイクロ化学チップ」上でさまざまな実験を行おうという研究がされています。
 マイクロ・ナノスケールの実験システムを作るメリット、そしてその開発秘話について伺いました。  

ガラス基板上のマイクロ流路
(北森先生提供)
②山崎直子さん、報告会レポート

 7 月8 日(木)、東京大学安田講堂にて、スペースシャトル飛行ミッションに搭乗し、国際宇宙ステーションでの任務を終えて地上へ帰還した山崎直子宇宙飛行士(航空宇宙工学専攻出身)を迎えての報告会が開催されました。

工学部航空宇宙工学科OG
山崎直子宇宙飛行士

編集後記

 Ttime ! 39号は計数工学科の特集です。計数工学科は数学と物理を基礎として、その上に情報の概念や情報技術を加えることで、科学技術の普遍的な原理や系統的な方法論を探ることを目指しています。
 基礎をしっかり押さえたチャレンジ精神からさまざまな問題に対して独創的な発想が生まれ、それが社会で役立つ技術へと発展していく、このわくわくするような過程を感じてもらえたら嬉しいです。
(中村 宏)





 
 お知らせ


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