第1回「現代エジプトにおけるイスラーム主義政治思想の動向」

中東イスラーム世界セミナー「中東の思想と社会を読み解く」実施報告

場所:駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム3
講師:西野正巳(防衛省防衛研究所主任研究官)
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 2013年5月18日(土)、UTCMESは中東イスラーム世界セミナー「中東の思想と社会を読み解く」の第1回「現代エジプトにおけるイスラーム主義政治思想の動向」を開催しました。はじめに西野正巳講師は、イスラーム主義政治思想を理解するために必要な概念であるイスラーム主義(者)という概念、またイスラーム主義における急進派と穏健派のそれぞれの立場や目標を開設しました。そして西野講師は、エジプト人イスラーム主義急進派思想家としてサイイド・クトゥブ(1966年没)、サイイド・クトゥブの弟ムハンマド・クトゥブ(1919-)、サイイド・イマーム(1950-)そしてアイマン・ザワーヒリー(1951-)の4名を取り上げ、それぞれの経歴からエジプトそしてイスラーム世界におけるイスラーム主義急進派の系譜を明らかにしました。加えて西野講師は、陰謀論など、イスラーム主義者による西洋キリスト教世界理解、またユダヤ教理解の特徴を、具体例を挙げて説明しました。