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2005年12月22日

病原性糸状菌Aspergillus fumigatusのゲノム配列解読の論文がネイチャーに掲載されました。

 

微生物学研究室 北本勝ひこ教授らは、米国、英国等の国際コンソーシアムに協力して、主要な真菌症の原因菌であるAspergillus fumigatusのゲノム解読およびその解析を行いました。A. fumigatusは日和見感染を起こす病原菌であり、免疫不全状態の人では感染率が高く、致死率が50%に達することも多いものです。A. fumigatusのゲノムは約2940万塩基対で、約9900固の遺伝子が含まれていました。これらの中には、病原性に関わる可能性が高い遺伝子も多数見いだされました。これにより、感染の機構解明が進み、抗真菌薬の開発に貢献するものと思われます。

Nature, 438, 1151-1156(2005)(12月22日発行)に掲載