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物性セミナー/2021-6-18

2021年 夏学期 第4回 物性セミナー

 講師 野本 拓也 氏(東京大学大学院工学系研究科)

 題目 第一原理計算に基づく磁気構造予測の現状と課題

 日時 2021年 6月 18日(金) 午後4時50分

 場所 Zoomによるオンライン開催

出席希望者は、予め登録をお願いします。登録フォーム https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdT67ZsTDiKsvutP59tY4tOUlx4WTInMKkTQIGWLqYCrPAQKA/viewformをご利用ください。MLによるセミナー案内メールにてZoomアドレスをお知らせします。(物性セミナーMLに登録されている方は、ここでの登録は必要ありません。)

アブストラクト

電気モーターやハードディスクなど、磁性体は我々の生活の一部として欠かせないものになっている。近年では、従来の強磁性体だけでなく、磁気スキルミオン物質やノンコリニア反強磁性体といったエキゾチックな磁気構造物質についても工学応用が検討され始め、その理解の進展やマテリアルデザインの重要性が高まってきた。一方、与えられた結晶構造のもとでも、理論的に磁気構造を予測するというのは難しい問題であり、広域な磁性体に対する系統的な研究はほとんど行われていない。本講演では、さまざまな磁気構造を第一原理計算によって予測する研究の現状と課題について、最近の我々の研究を中心に紹介したい。最初に、第一原理計算に基づいた磁気構造や磁気転移温度の計算方法について簡単に紹介したあと、空間反転対称性の破れた系における磁気スキルミオン系の研究[1,2]や近年注目されている短周期磁気スキルミオン系の研究[3]、また最近我々が開発しているクラスター多極子を用いた磁気構造計算手法[4]と磁性体データベースを用いたそのベンチマーク計算結果[5]について紹介し、その現状と課題について議論したい。

[1] M. I. Katsnelson et. al, Phys. Rev. 82, 100403(R) (2010).

[2] T. Kikuchi et al., Phys. Rev. Lett. 116, 247201 (2016).

[3] T. Nomoto et al., Phys. Rev. Lett. 125, 117204 (2020).

[4] M.-T. Suzuki et al., Phys. Rev. B 99, 174407 (2019).

[5] M.-T. Huebsch et al., Phys. Rev. X 11, 011031 (2021).

宣伝用ビラ

KMB20210618.pdf(85)

物性セミナーのページ

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/KMBseminar/wiki.cgi/BusseiSeminar

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最終更新時間:2021年06月05日 18時14分44秒