!!!2013年 夏学期 第3回 物性セミナー !!講師 富田裕介氏(芝浦工業大学工学部) !!題目 GPU計算は量質転化をもたらすか? !!日時 2013年 5月24日(金) 午後4時30分 !!場所 16号館 827 !アブストラクト ``More is Different''とはものごとを測る尺度が大きく変わるとき, 本質的に新しい概念が生まれることを説いたP. W. Andersonによる 論文のタイトルである[1]. この成句はさまざまな分野で引用され, 数値計算の分野でもまた ``More is Different''を過去に何度か経験してきた. たとえばBeowulf型PCクラスタに端を発した大規模並列計算の普及は, PCクラスタ以前には不可能だった計算を可能にし, 同時にその能力を多くの研究分野・研究者に付与してきた. 一方, 「GPU計算」による高速・大規模計算の成果を耳にする機会が近年増えてきているが, 自分自身あるいは身近なものとして``More is Different''を感じている人は ほとんどいないのが現実ではないだろうか. 本セミナーでは, GPUによる数値計算のなかみについて簡単に説明し, 現状でGPU計算が身近な技術となっていない理由の考察を行う. またGPU計算がアルゴリズムの変更を促している例[2]について紹介し, 今後のGPU計算の発展と普及には「富豪的」[3]に考えることが ひとつの鍵であることを述べる. 最後にGPU計算の適用例として, 2次元RP^2模型の解析結果を紹介する. [1] P. W. Anderson, Science 177, 393 (1972). [2] Y. Komura and Y. Okabe, Comput. Phys. Commun. 183, 1155 (2012). [3] http://www.pitecan.com/fugo.html !宣伝用ビラ {{ref KMB20130524.pdf}} !物性セミナーのページ http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/FSwiki/wiki.cgi/BusseiSeminar !駒場セミナーカレンダー(駒場内のみアクセス可) http://huku.c.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/webcal/webcal.cgi