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「駒場リベラルアーツ基金」2023年活動報告~駒場から世界へ飛び出す&駒場の魅力再発見~公開

2024.01.25

2023年度は、皆様より、140件、総額15,911,866円のご寄付を頂戴しました(2024年3月12日現在)。温かいご支援をお寄せくださり、心より感謝申し上げます。

今年度は、より多くの皆様からのご支援に繋げるため、駒場Ⅰキャンパスの魅力を発信し、社会に駒場の教養知(リベラルアーツ)を還元していくことにも注力しました。2023年12月6日には、特別セミナー・教養学部の活動「駒場の歴史・資料・研究」を開催し、「教養学部の歴史とこれから」や、「駒場Ⅰキャンパスの歴史と変遷」、「駒場とゲーテ、そして世界を繋ぐもの:〈銀杏〉並木から〈測量・地図〉を経由して鷗外ゆかりのドイツ語雑誌まで」「図書館という場の可能性」というテーマで講師の教員がお話し、多くの参加者に駒場の魅力を再発見していただきました。

学生支援は、「駒場リベラルアーツ基金」が掲げる駒場を進化させる3つの支援のうち、最も重要視しているものです。今年度は、コロナ禍が明けて海外渡航の機会が復活したことを受け、世界に通用する実践的な知性と想像力を育むことを目的として、学生の渡航支援を行いました。具体的には、KOMSTEP(学部学生・大学院生の部局間交流プログラム)参加者5名、2023年度Aセメスター海外渡航型授業参加者4名の渡航支援を実施しました。学生交流覚書を結んでいる海外の協定校に交換留学生を派遣するKOMSTEPに参加する学生のうち、学部後期課程学生4名と修士課程学生1名がそれぞれ駒場リベラルアーツ基金の支援を受け、フランス(パリ・シテ大学)、イギリス(エセックス大学)、シンガポール(シンガポール国立大学)、スペイン(セビリア大学)、台湾(国立政治大学)へと旅立ちました。海外渡航型授業(国際研修)は、前期課程の学生が、異なる言語・文化の環境に触れ、国際交流の現場を体験し、グローバルな視野を養うことを目標とする授業です。授業は、必ずしも高度に専門的なものではありません。幅広い教養を身につけることが期待される教養学部前期課程の文系・理系の学生がともに興味・関心を持って学ぶことのでき、教養学部ならではの「総合的な知」の構築を目指す授業内容となっています。今年度は、フランス(TLPフランス語春季研修)、ドイツ(ケルン大学TLPドイツ語春季研修)、イタリア(トリノ大学イタリア語研修)、カザフスタン(平和のために東大生ができること)に参加する学生のうち、4名を駒場リベラルアーツ基金で支援しました。

東京大学大学院総合文化研究科・教養学部には、世界各国から、学際性・国際性豊かで多彩な人材が集まります。そうした環境において、リベラルアーツに存分に触れ、自らの無限の可能性を認識し、前期課程の早い段階から海外への関心を深め、視野を広げたいと考える学生が多く存在します。こうした研究者や学生が駒場の魅力をつくりあげていると言っても過言ではありません。今後も「駒場リベラルアーツ基金」への皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。