CHISA HOTTA GROUP @ condensed matter theory

東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻相関基礎科学系物性理論堀田知佐研究室 　

物性物理学 (condensed matter physics) はミクロな粒子である電子が～10²³個のオーダーで集まって起こる千紫万紅な世界の仕組みを理解するための学問です. 物性理論は、この多様性に富んだ世界を量子力学と統計力学を用いて記述する、理論物理学における重要な一分野として実験と手を携えながらたゆまない発展を続けています.
当研究室のmissionは「量子ゆらぎと多体効果があいまって生じる物性とは一体何なのか？その真髄はどう理解できるか」を探求することと考えています. 物性物理学の新潮流は常に新物性の発見から生まれてきました. 理論の立場からオリジナルな発想をコアに新たな概念を見出して実験を刺激し, 　　　新分野を作り出すことが究極の目標です.

HOTTA Groupは学内外から物理系, とくに物質科学・量子物性に興味をお持ちの大学院生を募集・歓迎しています. ご相談は適宜受け付けています. Zoomでも可能です, 訪問を希望の方はご連絡ください.

2024/4

斎藤くんの論文がPRL editor's suggestionに選ばれ賞状らしきものが送られてきました(内容が意外にdrasticなのでちら見です).

2023/7

中井くんがSCESでポスター賞をとってきました. photo by 鬼丸さん.

2020/3/19 固体物理の表紙を飾る

雑誌もぜひ読んでみてください.

2019/8/28 遂に発売！

2022/4 第３版までいっています
今後ともよろしくお願いします

連絡先
〒153-8902　東京都目黒区駒場3-8-1 東京大学16号館301A

google map: 35.661459, 139.683015
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Research interests & Topics
多数の電子やスピンが相互作用する量子多体系・強相関系における新しい相の開拓, 一般の量子多体相をどう理解していくか？を主な研究テーマとしています. これらは物性理論の中でも中心的なテーマの一つです.
ミクロな自由度～電子やスピン～の状態は波として記述されます. この波がどのように重ね合わさってどのような相を成すのか？その特徴は何か？現実の物質で実現しうるのか？このような普遍的な疑問が個別の問題を通して生まれ, それを解決することによって得られた知見がまた個別の問題に還元されて新たな疑問が生まれる, という具合に有機的に研究を展開しています. 私たちの主な興味は Quantum entanglement, quantum coherence/dynamics/inteference などのキーワードで結びつけられる様々な物性やモデルの事象におよびます.

物理の地図（一物性理論屋から見た世界）わたしたちのグループがどのへんの研究をしているのかご参考ください. 　　　

　　　
English version

What comes next? now ?
伝統的な物性物理の課題は, 自発的対称性が破れて生じる新しい秩序相を探索・理解することにありました. しかし強い相互作用が何らかの理由で拮抗し, 特に低次元系では量子力学的ゆらぎが発達することによって簡単に予想できない物性が現れる可能性が追求されるようになったのがここ２０年のことです. かつてLandauの相転移論の枠組みでは特徴のないただの「無秩序」だと思われていた量子相は, すでにエンタングルメント量で分類され, 基底状態(絶対零度）のみならず有限温度の熱的状態や量子ダイナミクスなどの非平衡状態についても量子統計の新しい潮流に乗って急速に理解が深まっています. わたしたちはこの量子統計と固体物性論の狭間に在って私たちにしかない観点でこのような問題に取り組んでいます. もともとキレイな系が主要な対象であった固体物性論ですが, これからは乱れのある correlated disorder とはなにか？という問題まで総合的に考えていくべき時がきています.

以下では大学院生との仕事を主にご紹介したいと思います, 古い仕事はほとんど載せていません, まとまったものは周辺も含めた概要です.