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本研究では、「カテナン」分子を3次元的に精密に配列することで、柔らかい結晶の開発に成功した。二つのリング状分子が鎖状につながったカテナン分子とコバルトイオンを溶媒中で加熱することで、カテナン分子が配位結合によって3次元的に配列した結晶を作製した。単結晶X線構造解析を用いてこの結晶の構造を調べたところ、結晶の90%以上がカテナン分子からできていること、多数の微小な穴が空いた構造をしていることなどが分かった。さらに、外から力を加えると形が変わり、力を除くと元の形に戻ることから、結晶でありながらまるでゴムのような性質を示すことも明らかとなった。指でつまんだり離したりすることで、二酸化炭素などの気体分子を吸脱着できる革新的な多孔性材料の応用などにつながると期待される。


分子の鎖を並べて柔らかい結晶を作る