時間平均とアンサンブル平均について


確率論や信頼性工学で時折出てくるアンサンブル平均。
「え? ただの平均とどう違うの?」
という点について説明します。

例えば、次のような試験の結果があったとしますね。


  A君 B君 C君
1学期 75 87 66
2学期 91 82 73
3学期 65 73 68


さて、このページの表題となっているアンサンブル平均と時間平均ですが、
少し意味を考えましょう。
「アンサンブル」とは、フランス語で「共に」「一緒に」という意味です。
アンサンブル平均は「一緒に」平均してみましょう、という事で、
1学期の成績についてA君・B君・C君一緒に平均を取ってみると・・・。
(75+87+66)/3=76
1学期のアンサンブル平均は76点になります。

次に、A君について時間平均をとってみましょう。
これは(75+91+65)/3=77
これがA君についての時間平均となります。

もうお分かりですね。
アンサンブル平均とは、「ある時点で、別々の個人・建物・系に対して平均を取る事」であり、
時間平均とは「ある個人・建物・系に対して時間での平均を取る事」です。

まぁ、大きくまとめてしまうと両方とも平均と言える事はいえますが、
両者の違いはしっかり区別しましょう。

なお、アンサンブル平均の記号としては、<>があります。
Aのアンサンブル平均を<A>と表すのです。

なお、時間平均とアンサンブル平均が同じである事を「エルゴード性を有する」といいます。