高木・谷口研究室の研究内容

新しい機能性材料の開発は、思いもかけない物性を示す新物質の発見から始まります。私たちは、電子同士の強い反発-電子相関-の効果によって、驚くほど多彩な物性を示す遷移金属化合物に新しい機能性材料開拓の夢を託しています。遷移金属化合物を舞台に、固体電子論的な洞察に基づいて新物質を設計するとともに、高圧合成法など多角的な手法を駆使して合成し、そこにエキゾチック超伝導や磁性、金属-絶縁体転移など新奇な物性発現の可能性を追及しています。

高木・谷口研での方針は、物質の合成と物性の評価を両立させる自給自足型の研究です。物質合成では、単結晶試料の作製を例にとってみても、溶融凝固法、フラックス法、フローティングゾーン法、水熱合成法、気相輸送法などなど、様々なテクニックを駆使しています。これらの単結晶は、たくさんの研究グループから試料提供を求められている状況で、質の良さでも高い評価を受けています。物性の評価においては、300mKの極低温、14T(地磁気の約30万倍)の強磁場、数万気圧の超高圧といった極限環境をも作り出して、様々な条件のもとで電気、磁気、光、音波、熱などに対する応答を測定しています。特殊な測定法については、試料を提供して国内外の研究グループと共同研究を行うだけでなく、試料を持参して自ら測定するという身軽さも我々の特徴です。研究内容は、基本学理の確立を目指した基礎研究から、実用化を志向した応用研究までと、幅広い範囲をカバーしていますので、必ず興味のある卒論テーマに出会えるはずです。

研究を志すものにとって、もっとも大事なことは、テーマに惹きつけられることだと思います。我田引水になるかもしれませんが、物質科学において、新物質・新物性との出会いほど魅力的なものはありません。私自身、高温超伝導現象に出会った時の感動が未だに忘れられず、新物質との出会いを求めて研究を続けています。皆さんと新しい発見の喜びを共有する日を楽しみにしています。

研究テーマ一覧