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Vol.38 8月号 放射光に魅せられて 応用化学専攻、尾嶋正治教授にお話を伺いました。主には放射光を用いた、幅広い研究をしていらっしゃいます。JSTCRESTナノ界面、NEDO 燃料電池、STARC 民間共同研究といった大きなプロジェクトを動かす傍ら、教育に、趣味に、アクティブに活動していらっしゃいます。
Q.どんな研究をなさっていますか? 結晶成長などの手法を用いて、窒化物半導体や酸化物薄膜、カーボンアロイ触媒など(注1 )を作り、さらにそれらを放射光で解析する、という研究しています。放射光とは、電子などの荷電粒子を光速近くまで加速し、磁場中でローレンツ力により曲げることで、放射される光です。普通の光が全方位に対して広がるのに対し、指向性の高い強力な光が得られます。放射光を用いて光電子分光法(注2 )を行うことで、従来よりも高精度な観測が可能になります。 注1 )窒化物半導体の一例GaNは青色発光ダイオードとして用いられる。カーボンアロイ触媒は燃料電池の白金代替触媒として研究を進めている。 注2 )光を当てると、光電効果により光電子が出る。このエネルギーを測り、入射光のエネルギーとの差をとると、結合エネルギーが分かり、物質の電子状態が得られる。放射光は指向性が高く、エネルギー分散が小さく、そろっているために、入射光としては最適である。 Q.作っているものについて教えてください。 酸化物の例をあげましょう。酸化物は、その組成や欠陥を制御することで電気抵抗をコントロールできます。レーザー光をあててAlやMn 酸化物を昇華させ、1 層ずつ積み上げることで、原子オーダーで制御された綺麗な薄膜を作ることができます。これにより、USB メモリーより2 ケタ速い、不揮発性抵抗変化メモリーReRAM を作ることが出来ます。次世代メモリーとして、企業でも研究が盛んに行われているホットな分野です。
Q.他の研究についても教えてください。
Q.最後に、読者に一言お願いします。 何かをマスターするためには、短期間で集中することがお勧めです。試行錯誤だけでなく、10冊以上本を読むなどして、まず理論を頭に入れることで、効率良く物事を進められます。 放射光については、12月にBLUE BACKS から面白い本を出しますので、興味があれば是非読んでみてください。 |
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