東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命化学専攻 生物有機化学研究室

研究の紹介

WORK

テクノロジー / Technologies

ゲノム解析技術 / Genomics

近年、「$1,000ゲノム」という言葉に代表されるように、ゲノム解析技術が飛躍的に進歩しました.

しかし、その技術が従来の「モノ取り」に利用されている研究例は案外少なく、未知分子の探索においてそれらの情報をいかに使うか?が今後は課題です.

私たちはゲノム解析技術を応用した「ゲノムワイド関連解析(GWAS)」という手法を利用して、世界に先駆けてSPRI1という新しい生殖分子を明らかにしました.

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私たちは現在、この全ゲノム網羅的な技術であるGWASをさらに活用し、ペプチドや受容体を含む新しい生理活性分子を探索しています.

ライブイメージング / Live imaging

近年、生物学においてライブイメージングが重要な技術となってきています.

特に、Green Fluorescent Proteinに代表されるような蛍光タンパク質は強力なツールであり、

細胞が生きた状態で生理応答を可視化しようとする際に力を発揮します.

さらに、蛍光タンパク質を励起する際に可視光を用い、

高感度の検出器を備える顕微鏡を利用することで細胞に与えるダメージを抑制することができます.

例えば雌蕊細胞の中のカルシウム濃度を非破壊的に計測することができます.

あるいは厚みのある試料に対して少しずつ焦点をずらして撮影し、

内部がどうなっているのか解析することができます.

このような技術を利用して雌蕊の内部にある花粉管をスキャンしたり、

三次元的に蛍光画像を再構築することもできます.

以下は雌蕊先端の細胞のみを赤色の蛍光タンパク質でラベルしたものです.

ライブイメージングは時系列的な細胞反応を観察するために強力な技術であり、

日々研究に用いています.

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