含フッ素化合物の反応性を最大限に活かした
新しい合成法

含フッ素化合物の反応性を利用して、有用物質をなるべく環境負荷をかけずに合成する新しい方法を開発する。


アクリル酸エステルのワンポット合成

 メタクリル酸エステルは有用な化学製品であり、その用途は多岐にわたる。 例えばメタクリル酸メチルはポリマー合成原料として知られ、その需要は今後ますます増大すると予想されている。 しかしながら、現行の工業的な合成プロセスで増産するにはいくつかの問題があり、供給のための新たな合成プロセスが必要と言える。 本研究では、アセトン、クロロホルム、アルコールを原料とし、有機塩基存在下ワンポットで対応するメタクリル酸エステルを得る 新たな合成プロセスを開発した。

 実際に、アセトンとクロロホルム、メタノールを基質とし、アセトニトリル中、DBUを加えて反応を 50°C, 18時間、その後80°C, 24時間行ったところ、目的生成物であるメタクリル酸メチルが61%収率で得られた。 さらに、このプロセスが他のアルコールに対しても適用可能であり、対応するメタクリル酸エステルを与えることを確認した。