昨年は1度もPIメッセージを更新せずに終えた。これは研究および教育が充実していた裏返しとポジティブに捉えている。事実、昨年の12月31日は午後6時半過ぎに、家族から帰宅命令が出るまで論文書きに没頭し、本日も午後は英語本出版の編集会議で出張した。年末年始にこれだけ研究活動に没頭したのは人生で初めてだ。
研究室が組織として大きな成果を出すためには、PIの健康と研究環境の改善が重要と捉えて、昨年は目標を定めて実践した。
まず、2月から開始したスタンディングデスクだ。これは、第3代米国大統領であるトーマス・ジェファーソン、ノーベル文学賞を受賞したアーネスト・ヘミングウェイ、ラムズフェルド元国防長官などが実践していた方法である。私の場合、立ってパソコン作業を5-6時間している。まず余計なメールは一切打たなくなり、仕事の効率がよくなった。学生や来客も立ったまま話すので、短時間で濃縮した話ができるようになった。精神的に集中できて気合が入る。よいことづくめである。健康的には腰痛がなくなったことがプラスである。
次に、昨年の6月から朝の通勤をランニングに切り替えた。自宅から畑の中のくねくねした道を通り利根運河の土手に出て、研究室まで35分から40分かけて走っている。畑の作物の生育を眺め、オニヤンマやヘビに遭遇し、利根運河ではライギョやハクレンを目撃し、シラサギやカワセミの捕食行動を観察するなど、毎朝四季を体全体に感じるという最高の贅沢ができている。「今日も頑張ってるな!」と農作業中に声をかけて応援してくれるおじちゃん、おばちゃんも現れた。効果は抜群で腹囲は半年でマイナス6センチ。さらに7月から開始したのは、日曜日のジム通い。格闘技系の運動、ヨガ、ウェイトトレーニングで汗を流す。これはストレス発散の意味合いが強い。
もうひとつの研究環境の改善は、多くの方々のご支援で今年3月に達成できる見込みとなった。懸命に努力している姿勢は、ちゃんと見てくださっているのだと改めて痛感した。松永研全員が評価されて、良い方向に向かうことができた。スタッフをはじめメンバー全員に感謝したい。
こうして健康と環境に昨年フォーカスした理由は、今年が勝負の年になるとわかっていたからである。松永研はこの4月で設立後3周年を迎える。研究成果をいよいよ世に問うことになる。まさに、松永研の真価が問われる時である。今年も全力で研究に取り組み、楽しさと充実感を感じながら、目標を達成しよう。
2014年1月3日 松永PI記