東京大学工学系研究科機械工学専攻 金子・山﨑研究室

研究室配属希望の学生へ

教育体制

研究活動は社会に存在する様々な課題を抽出することから始まります。その課題を噛み砕き問題を設定します。その問題を解くことが,社会の課題に対してどのような意味を持つかといった研究の目的を明らかし,何をどこまで明らかにするかという具体的な目標の設定を行います。次に,どのような方法で目標を達成するか,できるのかを考えます。この調べる,考える過程は,後の過程を円滑に進めるために,何度も何度も繰り返し行う必要があります。(問題発見,問題解決リテラシー)

このような綿密な計画を行ったうえで,実験装置の設計制作,計算コードの作成を行い,そしてようやく,実験,計算に取り掛かれます。実験,計算を行っていくと,当初は予想していなかった様々な障害(問題)が起こります。ここで,また障害(問題)の解決方法を検討し,乗り越えていきます。すべての障害を乗り越えると,やっと本来の問題に対する解答のようなものが得られます。この解答のようなものをさらに吟味し,目的に対する自分の意見,結論を導き出します。(設計リテラシー,Computerリテラシー)

まだ,ここで研究は終わったとは言えません。得られた結論は社会に還元する必要があるので,得られた成果は,誰が見ても分かるような形にして世に出すということまでを責任を持って行う必要があります。(Paper writingリテラシー)

卒業論文も,以上のような過程を辿ります。3年生までのように,講義を受けその範囲の理解ができればよい,というものではありません。解答の未知な問題に対して,これまでの知識を縦横無尽に使いながら,さらに新たな知識を導入し取り組んでいかなければなりません。(基礎学力増強増強勉強会)

4年生になって研究室配属されると,これまで経験したことないような課題,状況に誰もが戸惑います。つらいと感じる瞬間もあるかもしれませんが,未だ誰も答えを知らない問題に対して,一度自分なりの解答を少しでも見つけられるようになると,研究を楽しむことができると思います。
金子・山崎研究室では,研究室に配属された学生が少しでも早く研究を楽しめるように,また,そこで自分のカラーが発揮できるよう,下記に示すような教員,大学院生による教育体制を敷いています。

・問題発見,問題解決リテラシー教育(金子教授)
・設計リテラシー教育(渡邉研究員),Computerリテラシー教育(山崎准教授)
・Paper writingリテラシー教育(山崎准教授)
・基礎学力増強勉強会(金子教授,山崎准教授)

主な講演会スケジュール

■日本機械学会関東支部総会
■自動車技術会春季大会
■SAE WORLD CONGRESS

■日本機械学会 動力・エネルギー技術シンポジウム
■日本人間工学会
■日本エネルギー学会大会
■ASME TURBO EXPO
■INTERNATIONAL SYMPOSIUM FSI2 and FIV+N FLUID-STRUCTURE INTERACTIONS, FLOW-SOUND INTERACTIONS, and FLOW-INDUCED VIBRATION and NOISE

■日本機械学会年次大会
■内燃機関シンポジウム
■自動車技術会秋季大会
■Small Engine Technology Conference and Exhibition
■Dynamics and Design Conference

■燃焼シンポジウム

最近5年の就職先状況

トヨタ,日産,ホンダ,マツダ,IHI,三菱重工,荏原製作所,JAL,東京ガス,中部電力,JFE,東京メトロ,JR東海,SONY,リコー

最近の受賞

2013年度

・日本機械学会三浦賞
・自動車技術会大学院研究奨励賞
保田一馬「オンボード用ディーゼル燃焼モデルの構築」

・マリンエンジニアリング学会山下賞
上杉康登「高効率エンジンの燃焼モデルの構築」

2012年度

・マリンエンジニアリング学会山下賞
丸山裕樹「バイオマスガスを用いたデュアルフューエルエンジンの燃焼モデリング」

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)優秀賞

2011年度

・工学部長賞
見並克俊「マイクログリッド内で需給変動抑制に用いるガスエンジンの有効性の検証」

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)優秀賞

2010年度

・マリンエンジニアリング学会山下賞
野口雄平「ガスエンジンによる太陽光発電の出力変動抑制に関する研究」

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)最優秀賞

2009年度

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)優秀賞

2008年度

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)最優秀賞

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2007年度

・自動車技術会大学院研究奨励賞
平松昌人「超希薄燃料対応小型ガスタービン燃焼器内でのFlameless combustionの可視化による検証」

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)最優秀賞

・日本機械学会教育賞
金子成彦,渡邉辰郎,山崎由大「小型バイオマスエネルギー変換システムを題材としたPBL方式による計測制御教育」

2006年度

・日本ナショナルインスツルメンツアプリケーションコンテスト
戸松豪「バイオマスガス燃料対応エンジンの計測制御システム」学生部門最優秀賞

2005年度

・自動車技術会大学院研究奨励賞
足立定雅「既燃焼ガス中に予混合気を噴射する燃焼方式の低カロリーガス燃料への適用及び燃焼特性解析」

・自動車技術会ESV(Enhanced Safety Vehicle)コンテスト
学生安全技術デザインコンペティション(国内大会)優秀賞

2004年度

・日本機械学会奨励賞(研究)
西原崇「柱状構造物に作用する非定常流体励振力と後流の特性解明」

2003年度

・マリンエンジニアリング学会山下賞
金子智彦「バイオガス対応マイクロガスタービン用燃焼器の試作」

年間スケジュール

4月 夏学期授業開始
研究室見学
4年生 研究室配属
新入生 歓迎会
5月 オープンハウス
6月 FIV研究会(研究室合宿・修士)
7月 卒論 中間試問
8月 おもしろメカ
オープンキャンパス
大学院入試
9月 工場見学
大学院合格発表

10月 冬学期授業開始
学会での講演発表
12月 忘年会
1月 卒論・修論研究 繁忙期
修論 中間試問(M1)
2月 卒論・修論 最終試問
3月 学生安全技術デザインコンペティション
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4月

夏学期授業開始

4月から7月までが夏学期です。と言っても,学部4年生と修士2年生は単位をとり終えている人が殆どなので,講義はそれほど出ません。修士1年生は,冬学期や2年生で研究に集中できるよう,夏学期に単位をたくさん取ります。

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研究室見学

4年生になると卒業研究が始まるため,新4年生は配属を希望する研究室へ見学に行きます。金子研究室を訪れた学生に,研究内容を紹介しています。

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新入生 歓迎会

研究室に配属された4年生の歓迎会の様子です。居酒屋へ飲みに行くのではなく,料理は新入生も含めてみんなで作ります。

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5月

オープンハウス

オープンハウスは、機械系同窓会と同時に開催される研究室公開のイベントです。 毎年、金子・山崎研のOBがたくさんいらっしゃいます。 また院試に向けて、学部4年生も研究室を見学しに来ます。

6月

FIV研究会(研究会合宿)

英語で書かれた流体関連振動の文献を各自読み,その文献の抄録を作成し,大学関係者,企業の方々の集まる研究会において,文献の内容を発表します。専門でない分野の論文を読むことで新たな知見を得ることができ,また,発表の場においてその分野に精通された方々とディスカッションすることはよい経験となります。

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7月

卒論・修論 中間試問

7月には,卒業論文と修士論文の中間試問というものがあります。これは,卒論や修論の進捗状況を機械系の先生方数名の前で発表し,アドバイスを頂く機会です。多くの4年生にとっては研究室外で発表する初めての機会となるため,非常に緊張するイベントです。

8月

おもしろメカニカルワールド(主催 国立科学博物館)

実験を通して,小学生や父兄の方々に,日常で生活を支えてくれている科学の力,面白さについて理解してもらうことを目的としています。今年は,夏休みに国立科学博物館で,水の力によって建物の振動を抑える動吸振器について実演を行いました。

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オープンキャンパス

オープンキャンパスは、主に高校生向けの研究室一般公開です。
写真は、研究室の出し物である、ラジコン飛行機用のピストンエンジンです。なお、このエンジンはバイオ燃料で動きます。

大学院入試

例年9月初めに行われる大学院の入学試験です。試験の成績によって希望の研究室に行けるかが決まるため,皆必死になって勉強します。

9月

工場見学

金子・山﨑研では,例年2回ほど工場見学をします。現場を見たり,実際に働いていらっしゃる方のお話を伺うことで,将来自分がなりたいエンジニア像を描くことができます。2009年は,羽田にある航空機の整備工場と,常磐地方の発電プラントを見学させていただきました。

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10月

冬学期授業開始

夏休みも明けて,いよいよ冬学期の開始です。夏学期と同じく,講義を受けるのは専ら修士1年ですが,授業数は週3つ程度と多くはありません。

学会での講演発表

学生のうちに学会で発表する人も少なくありません。国内外問わず,さまざまな場所で学会は開かれるので,空いた時間にその土地の観光名所を訪れたり,美味しい食べ物を食べるのも楽しみの一つです。

12月

忘年会

金子山崎研究室では,毎年研究室で忘年会を開催しています。忘年会の料理は学生たちが自分で作ります。食材は近くのスーパーで買うほか,金子先生の家庭菜園で採れた野菜などを頂いて使います。

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1月

卒論・修論研究 繁忙期

2月頭の卒論・修論〆切に向け,実験や執筆作業の最盛期を迎えます。年内にサボっていると,この時期に馬車馬のように働くこととなります。研究は計画的に進めておきましょう。

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2月

卒論・修論 最終試問

2月はじめに卒論・修論の提出があり,その後すぐに最終試問があります。先生方数名の前で研究成果を発表するイベントで,これが終わればほぼ卒論・修論は終了です。
この時期は卒論・修論の仕上げ作業,発表の資料作り,発表練習などが立て込んで本当に忙しいですが,発表後の達成感は筆舌に尽くしがたいものがあります。

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3月

ESV(Enhanced Safety Vehicle) 学生安全技術デザインコンペティション

金子山崎研究室では,自動車技術会主催の学生安全技術デザインコンペティション(通称ESV)に毎年参加しています。ESVでは,まず,自動車の安全技術に関するアイデアを発案します。そして,それを実現するためのスケールモデルを製作し,3月の上旬に行われる決勝大会でプレゼンとデモンストレーションを行います。

アクセス

〒113-8656 東京都文京区本郷7-3-1
東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻 工学部2号館
金子・山﨑研究室

kaneko@mech.t.u-tokyo.ac.jp

室名   室番 電話番号
金子教授室 2号館 62D1 TEL: 03-5841-6429
TEL/FAX: 03-5802-2946
山﨑准教授
坂井助手
62D2 TEL:03-5841-1170 (山﨑准教授), 03-5841-6428
FAX: 03-5689-8054
上道助教 62C1 TEL: 03-5841-6430 (研究室)
FAX: 03-5689-8054
学生居室 62C1 TEL: 03-5841-6430 (研究室)
FAX: 03-5689-8054
2号館実験室 B121 TEL: 03-5841-6427
8号館実験室 8号館 0021 TEL: 03-5841-6432