一行日記

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2008年8月1日(金) 金曜日

LT25が近づいてきた。スライドの発表練習をしているが、なかなか大変だ。コンセント形状変換など、必要なものをそろえているところだ。

2008年8月4日(月) リハーサル

ポスター発表のリハーサルをした。つっこみにどう対応するか、それが問題だ。予想されるつっこみポイントは把握したので、そこに関しては重点的に準備しておこうと思う。

2008年8月5日(火) LT25前夜

オランダへ行くのは明日の朝なので、今日はいろいろ必要なものを渋谷で買いそろえた。雨が降っていたせいかいつもより渋谷は人が少なかった。英語が不安だががんばろうと思う。

2008年8月6日(水) オランダ初日

11時20分発のオランダ航空の飛行機でオランダへ。飛行時間は長かったが、映画を見たり寝たりしているうちについた。空港から電車でアムステルダム中央駅に着いた。全体的にがやがやしていた。なぜだろうと思ったら、メトロが止まっているとのこと。というわけでいきなりホテルへの想定ルートがなくなった。バスでもいけるということで59番のバスに乗り、アムステル駅へ。ホテルについたのは大体19時。時差のせいか、21時には急速に眠たくなったので寝た。こっちは21時でもまだ日が沈んでいなかった。

2008年8月7日(木) オランダ二日目

朝は数種類のハムとパンのバイキング形式だった。チーズとハムとパンしかなかったが、ハムのそれぞれの味が違っていておいしかった。会場へはバスで向かった。おりる場所がわからなく行き過ぎたりしたがなんとか到着。昼はランチボックスが配給された。中にはハムはさみパン三つとりんごまるまる一個。この国の人はハムとチーズとパンだけで生きているのだろうか。15時ころからのポスターセッションでボロカーバイトの実験をしている人がいたので英語で突撃したが、理解率5割を切っていた。そしてついでに自分のポスターが火曜日にあることを宣伝しておいた。夕ご飯は渡部くんらとタイ料理屋で食べた。食事が出てくるまで1時間以上かかったが、うまかった。そして夜のセッションに行き、終わったのは23時だった。基本的にバスで移動している。

2008年8月8日(金) オランダ三日目

インドネシアはオランダのもと植民地であることもあり、オランダではインドネシア料理が盛んのようだ。というわけで夕飯はインドネシア料理屋へ行った。会場のあるRAI駅のあたりはアムステルダム中央からは南に離れており、人が少なめで落ち着いた雰囲気がある。トラムに乗りライチェ広場へ。この辺は人が多い。インドネシア料理はとてもおいしかった。朝と昼がパンとハムなので、ごはんを食べるとほっとする。

2008年8月9日(土) オランダ四日目

土曜日だからか、バスが来るのが遅かった。ホテルがメトロのアムステル駅近く、会場がメトロのRAI駅近くで、両方とも南にあるため、基本的に人が少ない。自転車は多い。たとえて言うと札幌の桑園駅の裏くらいの人の少なさだろうか。講演は、HighTcのARPES実験の話が面白かった。overdop領域の超伝導相の少し上で、ローカルにはまだギャップが開いている、という話。フェルミ面が綺麗に見えて面白い。ポスターセッションでは、LuNi2B2CのPointContactの実験をしている人に突撃した。同じ物質に興味がある人と話すのは有意義だし楽しい。だが、英語は疲れた。この日はオランダ料理を食べた。オランダ料理はオランダの家庭料理らしい。エルテンスープとにしんとこぶし大のミートボールを食べた。ポスター突撃で体力を消耗したのか、早めに寝てしまった。こちらは21時過ぎに暗くなるが、暗くなると眠くなる。

2008年8月10日(日) オランダ五日目

今日は講演もポスターもない日なので、観光することにした。風車がたくさんあり世界遺産のキンデルダイクに行こうかと思ったが、早起きできなかったのと少し遠いのとで、やめることにした。でも風車は見たかったので、ZaanseSchans(ザーンセスカンス)へ。19世紀の街並みを保存しているところ。アムステルダム中央駅から電車で15分のところにある。無料の渡し船に乗ったり、風車の中を見たり、とてもよかった。実際に回転している風車の中に入ったのだが、木で組まれたメカニズムと「手や足を入れたら間違いなく粉になる」と思わせられる巨石の回転がすごかった。上って風車の回転軸まで行けるのだが、風の強さで揺れの強さが変化し、高所恐怖症の身としては怖かった。牛と羊と運河と風車、というオランダらしい景色を見ることができて満足した。夕飯はアムステルダムのあちこちにあるスーパー「アルバートハイン」で、電子レンジで温めるタイカレーやサラダを買いホテルで食べた。このスーパーは電子レンジがあって便利。さすが作っている国だけあって、トマトモッツァレラチーズのサラダには値段では考えられないくらい大量のモッツァレラチーズが入っていた。また、カレーも予想外に本格的だった。基本的に毎晩ハイネケンのビールを飲んでいる。

2008年8月11日(月) オランダ六日目

今日はConference Dinnerがあった。会場の裏にビーチがあり、そこにある池は池だと思っていたのだが、実は運河の一部だったらしい。アムステルダムの中央駅の近くのダム広場という有名な広場の近くのホテルがディナーの会場だった。そこまで、運河を通って向かった。川から見上げる形で町並みが見えて面白かった。ホテルは普通には泊まれないだろうと思わせられるよいホテルぽかった。LTで配られた「ディナーについて的なもの」にはDress codeはinformalと書いてあり、これはネクタイが必要なのではないかと思い、土曜日にネクタイを買ってみたが、結局いらなかったようだった。物理学者にとってのinformalは通常のinformalと違うらしい。ディナーはマジシャンや歌ってくれる人がいた。デザートを含めないと前菜とメインの二品しか出なかったが、味はかなり良かった。デザートはブッフェ形式でたくさん食べた。

2008年8月12日(火) オランダ七日目

自分のポスター発表の日。そのせいかあまり講演が耳に入らなかった。朝に貼付けた。ちょうど階段を上ったところの場所だったので遠くからも様子が見えた。なので自分のポスターに人が来ていないか、遠くから観察したりもした。お昼の時間、先日突撃したドハースのドイツの女の人と韓国か中国の人がポスターの前にいたので、早速説明しに行った。ポスター時間も含めると、結局外国人7人日本人6人くらいに説明した。はじめてにしてはなかなか盛況だったと思う。夕ご飯は会場近くの一度行ったタイ料理屋に。

2008年8月13日(水) オランダ八日目

LT25最終日だったが、特に聞くべき講演がなかったのとまだ街を全然観光していないのとで、街を一日観光した。ゴッホ美術館と国立美術館へ行き、カフェでパンケーキを食べた。ゴッホはとても混んでいた。ゴッホは近くで見るよりも遠くから眺めたほうが良かった。日本と違い大きな人が多いのでなかなか遠くから見るのが難しかったが。国立美術館はゴッホほど混んではいなかったが、人はたくさんいた。フェルメールの「牛乳を注ぐ女」やレンブラントの「夜警」を見た。レンブラントよりフェルメールの方が好みだった。細かくディティールが描き込まれているのがよかった。

2008年8月18日(月) 帰国日

日本時間の10時頃成田に到着。地球の東回転に加えて東に向かって飛行機が飛んだので、夜の時間が非常に短く、しかもエコノミー席はあまり眠れなかった。帰国後一日中眠かった。乗り継ぎ便だったので預けた荷物が届くかどうか心配だった。いつまでたっても荷物がこないので心配していたら、違う荷物レーンで待っていることに気づいた。成田空港で返すはずだったレンタル携帯電話を返さずに京成に乗ってしまったり、かなりぼうっとしていた(郵送で返すことにした)。

2008年8月19日(火) 帰ってきた次の日

今日はお休みにした。時差ぼけなのかなんなのか少し調子が悪かった。というわけで、朝コンビニおにぎり、昼コンビニおにぎり、夜渋谷で寿司を食べた。ひさびさの寿司は非常にうまかった。その後高井戸の温泉に。温泉はやはり良い。

2008年8月20日(水) 復活

時差ぼけもなんとか治ったような気がしたので、研究室に出てきた。LT25とチューリッヒでいろいろとやるべきことが見つかったので、どれをやろうかなといろいろ考えた。鉄砒素系だけで二つネタがある。先を越されないようにしないといけないので、大変だ。

2008年8月21日(木) 原子力機構

今日は上野の原子力機構で林さんと研究打ち合わせ。LT25の収穫やSigristさんやIniotakisさんと議論したことについて議論した。夜はジョナサンで林さんとごはん。今日は冷やしラーメンとミニとりごはん。つい日本食を頼んでしまう。

2008年8月22日(金) 出張報告

加藤先生に会う。今回のLT25とETHで得たことなどを話す。D論をどうしようかという的なことも話す。

2008年8月25日(月) 月曜日

昨日雨に打たれたせいか、少し風邪気味だった。夜の一時頃、PRL編集部から掲載のお知らせのメールがきた。2月に投稿してから、6ヶ月。載ってよかった。

2008年8月26日(火) フェルミ面と線積素

ある人に二次元フェルミ面とその表面積(周の長さ)を求めるアルゴリズムについて意見を求めたところ、とても良さそうな思いつきを教えてくれた。いままで、ガンマ点から角度変数θを使ってdl(θ)を求めていたが、ガンマ点がフェルミ面内に無いとき、動径がフェルミ面と接してしまい、そこでの誤差が無限大になり、困っていた。彼はdlを直接計算すればよい、と述べた。フェルミ面のある一点(x0,y0)がわかれば、(x,y) = (x0+dr*cos(phi),y0+dr*sin(phi))という微小半径drの円上で次のフェルミ面を探す。すると、線積素dl = drであり、経路lで閉じたフェルミ面を見つける事ができる。このようなアルゴリズムを使うと、局所的に次の点を探索することができる。drをコントロールすれば誤差もコントロールできる。このアルゴリズムでプログラムを組んでみると、かなりうまくいった。

2008年8月27日(水) プログラム実装

フェルミ面の表面積分を行うプログラムができあがった。LDOSを計算してみると、以前行った結果と定性的に等しい。よかった。次は磁場回転DOSの計算だ。

2008年8月28日(木) アレルギー性結膜炎

目が充血してかゆかったので渋谷の眼科に行った。アレルギー性結膜炎だったらしい。目薬をもらった。そして近くのビックカメラで除湿器を買った。シーズンが終わりかけているので安売りしていた。部屋が一階でかつ構造上シャツの下が地面をこするので、洗濯物は室内干しにしている。部屋のカビが心配だったので、買ってみた。渋谷から駒場は近いので歩いて向かった。雨が降ったりして湿気がひどく、しんどかった。

2008年8月29日(金) かえる

昼間は晴れていたのに、夕方を過ぎたころから豪雨になっていた。帰りはどしゃぶりだった。16号館から駅への帰り道、こぶし大のかえるがいた。道全面池状態でさぞかし楽しかっただろう。鉄ヒ素系のネタがひとつ終わったので、arXivに先をこされないうちに猛烈な勢いで論文を書く必要が出てきた。とりあえず日本語で書くことにした。

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