2015年度 秋学期 基礎科目 電磁気学B 

http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kato-yusuke-lab/
からMembers->加藤→講義→emB2015とたどってください。

クラス: 1年(理一 1-6,30-39 理二三 19-21,23,24)
1年(文1 文2 文3), 2年( 文1 文2 文3 )

担当教員: 加藤雄介(居室:駒場第1キャンパス16号館3階301B号室)

Teaching Assistant(TA):須貝駿貴 (東京大学大学院総合文化研究科修士課程、居室16号館211号室)

更新情報

2015/12/25 最後のレポート答案(第5回)を16号館3階301B号室で返却します。 各自、取りに来てください。

2015/12/23 演習問題V解答を掲載しました。

2015/12/18 演習問題VIを掲載しました。

2015/12/18 これまでのレポート答案(演習IVまで)をまだ返却されていない人は、16号館3階301B号室に取りに来てください。

2015/12/17 演習問題III解答,演習問題IV解答を掲載しました。

2015/11/18 演習問題Vを掲載しました。 全問に対して解答を作成し、11/25の講義開始前に講義室で提出してください。

2015/11/11 演習問題II解答を掲載しました。

2015/10/22 演習問題IVを掲載しました。 全問に対して解答を作成し、11/04の講義開始前に講義室で提出してください。

2015/10/08 演習問題I解答を掲載しました。

2015/10/08 球に分布する電荷が作る電場の補足説明(積分の計算)を掲載しました。 演習問題IIIを解くときの参考にしてください。

2015/10/08 演習問題IIIを掲載しました。 全問に対して解答を作成し、10/21の講義開始前に講義室で提出してください。

2015/10/07 講義後の質問への解答・補足説明

  • 電気双極子: qd一定で、d→0とは物理的にはどういうことか。
    A: 極限をとると考えるより、dは小さいながらも一定の距離を表すとしてd/rについての展開で主要項のみをとると考えてください。

  • 電気双極子: (1+x)α = 1+αx+α(α-1)x2/2 ・・・・ はどうやって導くか。
  • A: f(x)=(1+x)α としてx=0まわりでテーラー展開すると得られます。

  • 電気双極子: テーラー展開で、(rd)d2/r5 と書いた箇所は(rd)d2/r4 と訂正します。

  • 線積分や面積分: ベクトル解析の教科書を見ると、ベクトル場の線積分を曲線のパラメター表示を使って通常の関数についての積分に帰着させる計算法が載っていて、そちらの方が見通しが良いように思えるが、それらの数学は必要か。
    A: 電磁気学ではそこまでの計算法は用いません。電磁気学ででてくるベクトル場は、定義から直接計算して十分なものがほとんどです。

2015/09/23 演習問題Iの補足問題(円盤上の電荷が作る電場)と 演習問題IIの補足問題第1問から第7問までを解き、9/30の講義開始前に講義室で提出してください。

2015/09/23 演習問題IIを掲載しました。

2015/09/16 演習問題Iを掲載しました。理解度確認問題第1問から第6問まで解き、9/23の講義開始前に講義室で提出してください。

2015/09/16 講義後の質問への解答・補足説明

  • 帯電状態: 擦るなどして実現する、静電気(力)を与える状態
  • 電荷: 帯電状態を特徴づける物理量。電荷が大きければ大きいほど静電気(力)は大きくなる。より微視的には、帯電していない状態と比べたときの電子の数の過不足量に比例する。
  • 現代の定義では、電子が(帯電状態に比べて)多いとき/少ないときに負/正の電荷を持つ と決める。
  • C(クーロン): 電荷の単位。電流の単位(A アンペア)と時間の単位(s 秒)を用いてA・sと定義される。Aは直線電流間に働く力の大きさから定義される(静磁場の章で説明します)。一つの電子の電荷の大きさは1.60219*10-19 C
  • 電場とクーロン力: 電荷qをもつ点電荷が電場Eの地点で電場から受ける力はqE

講義日時・場所: 水曜日2限(10:25から12:10まで)教室:1311号室

第01回 09/16第07回 11/04
第02回 09/23第08回 11/11
第03回 09/30第09回 11/18
第04回 10/07第10回 11/25
休講 10/14第11回 12/02
第05回 10/21第12回 12/09
第06回 10/28第13回 12/16*

注:12/16は補講日です。

講義内容(UTmate版): 

入学試験で物理学を選択しなかった学生で希望する者を対象とする。 高等学校で未履修であること前提とした講義を行う。 講義では演習、宿題等を十分に課する。 目的は大学レベルの電磁気学を習得してもらう事である。入試において 物理学を選択したものは履修資格がない。主な内容は以下の通り(進行状況によって更新していきます)。

1.序論:自然界の基本的力と電磁場、ローレンツ力、電荷の保存

2.静電場  ・クーロンの法則とガウスの法則  ・電位とその性質  ・静電場の微分方程式(ガウスの定理、ストークスの定理)  ・導体系、導体に働く力、静電場のエネルギーとストレス   演習

3.定常電流  ・オームの法則、連続の方程式  ・回路への応用(キルヒホフの法則)  ・ジュール熱

4.定常電流による磁場  ・アンペールの法則  ・ビオー・サヴァールの法則  ・電流に働く力  ・円電流と等価磁石  ・磁場のエネルギー  ・単位系

5.時間的に変動する電磁場  ・ファラデイ・レンツの電磁誘導の法則  ・交流回路

6.変位電流とマクスウェル方程式  ・変位電流と電荷の保存  ・マクスウェル方程式 (積分形)  ・平面電磁波

講義内容(実際の進行):~ 

1.静電場
§Coulombの法則
§電場
§連続的に分布する電荷による電場;途中(〜09/16)
§連続的に分布する電荷による電場、 §ベクトル場の線積分, 渦なしの場、スカラーポテンシャル、gradient(〜09/23)
§電位、電気力線(〜09/30)
§電気双極子、ベクトル場の面積分、立体角;途中(〜10/07)
§立体角、ガウスの法則の証明、例題(平面上に一様分布する電荷の場合)(〜10/21)
§ガウスの法則の応用
§静電平衡にある導体途中(〜10/28)
§静電平衡にある導体における表面電荷分布の決め方、静電誘導、静電容量(〜11/04)
§静電容量(具体例)、電場のエネルギー密度(〜11/11)
§電場のエネルギー密度(具体例)|

2.定常電流
§電流と電流密度
§Ohmの法則(電気伝導度)
§起電力
§ジュール熱

3.静磁場
§磁場、電流間に働く力、ローレンツ力
§ビオ・サバールの法則
§直線電流が作る磁場
§ループ電流が作る磁場(立体角)
§アンペールの法則(直線電流の場合、ループ電流の場合)
§アンペールの法則の応用(円柱領域を流れる電流の作る磁場)
§アンペールの法則と電荷保存則
§静磁場の基礎方程式(湧き出し・吸い込みのない場)

4.時間に依存する電磁場
§電磁誘導
§マクスウェル方程式(アンペール則の修正)

前提とする知識: 

高校の数学で扱う微分、積分(区分求積法を含む)、ベクトルの足し算、引き算、内積。 夏学期の力学の内容(外積、ベクトルの微分、運動方程式、ポテンシャルの概念、万有引力など)と数学の内容(偏微分)。ベクトル場の線積分は改めて説明する。

受講生の中には高校のとき全く物理を習わなかった人と、一年間は習ってきた人がいるようであるが、 講義は当然、全く習ってこなかった人に照準を合わせる。 

この科目は受験のときに物理を選択しなかった学生のうち希望者だけを対象としています。高校で2年間物理を習った人は力学Aを履修受講することを勧めます.
また履修登録時と履修登録確認時にBコースに登録されていることを各自確認してください。

参考書: 

教科書は特に指定しない。以下のものを参考書として挙げておく。講義と平行して各自が読むことを強く勧める。 図や例が豊富で説明が丁寧であり、アメリカの標準的教科書のよい面がよくでている。

科学者と技術者のための物理学III 電磁気学(R.A.Serway著 松村博之訳、学術図書出版社、3200円+税、約350ページ)

成績評価: 

期末試験とレポート課題(数回)における得点で評価。なおレポートについての注意参照。

レポート課題に関する注意:

まずはノートを参照しながら自力で取り組むこと。 作成に際して参考にした文献がある場合や議論した相手がいる場合は、文献名、議論相手の氏名を明記すること。それらを明記しない同一内容のレポート答案が見つかった場合には不正行為とみなすことがある。
〆切を過ぎたレポートは原則として採点しない。
レポート問題に対する解答がわからない場合でも「何が」「どのように」わからないのかを自分なりに分析した結果をまとめての述べること。ただ「わかりません」と書いてある答案は無効とする。
レポート答案に、講義に対する要望、苦情、感想を書いて頂くことがあります。そこで書かれていた皆さんのコメントは匿名の形で、このWEBページその他で公開することがありますのでご了承ください.

授業評価アンケート: 最終回に授業評価アンケートを実施する予定。